先日、「ヒューゴの不思議な発明」を観てきました。2Dです。本当は、3Dで観たかったんですけど、3Dは、あまり上映回数が無くて、時間の合う2Dになってしまいました。
ストーリーは、
1930年代のパリ。駅の時計台にひそかに住む孤児の少年ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)の唯一の友達は、亡き父が残した機械人形だった。壊れたままの人形の秘密を探る過程で、彼は不思議な少女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)とジョルジュ(ベン・キングズレー)に出会う。やがてヒューゴは、機械人形にはそれぞれの人生ばかりか、世界の運命すらも変化させてしまう秘密があることに気付き……。
というお話です。
戦争後のパリで、親を失い、時計台でネジを巻いて暮らしているヒューゴが、力強く生きていく映画です。父親の形見である機械人形の謎を解明する為に、人形を修理して暮らしていました。親は居なくなり、頼る人も居ないヒューゴは、このロボットを修理することで、父親に近づいていたんです。戦後は、親を亡くした子供も多かったようで、駅には孤児の泥棒が多かったようです。どんどん孤児が捕まっていく中、ヒューゴは、一生懸命、逃げて、隠れていました。
映像が、とても美しくて、感動しました。私は、2Dで観たのですが、それでも遠近法などを強く使っているため、すごく奥行きが感じられて、パリの情景が素晴らしかったです。フランス映画で「パリ猫の生き方」というアニメがあるのですが、その雰囲気に似ていて、ステキでしたね。ネコがパリを動き回るように、ヒューゴが、駅の時計台の中を動き、外に見えるパリの風景がグルグル回るという感じです。
内容としては、映画なので、ハッピーエンドが訪れます。ネタバレと思うかもしれないけど、映画の中でジョルジュが、「ハッピーエンドは映画の中だけなのだ。」と言うんです。そして、これは映画ですからね。ちゃんとハッピーエンドが用意されています。でも、そこにたどり着くまでは、色々ありますよ。
派手なアクションも無いし、トンでもない展開は無いのですが、子供が必死で生きる姿と、不思議な機械人形、そして古い映画、すべてに命が息づいていて、もう生きる気力を無くしてしまっていた人々に力を与え、復活させる映画です。それは、とても不思議な、ステキなファンタジーです。
古いサイレント映画が、いくつか流されるのですが、とってもステキなんですよ~。ロボットのような動きなんだけど、でも、そこには新しいもので人を驚かせたいという夢が宿っていて、感動でした。月にロケットが突き刺さるなんて、アポロが月に着陸してしまってからは、誰も想像出来なくなってしまったと思うんです。知らないって、素晴らしい。月の大きさなんて解らないんだから、ロケットが突き刺さるって思うよね。で、上陸できると思うよなぁ。そういう発想って、面白いっ!!
私には、あのロボットが、学天測に見えました。昭和天皇即位記念の博覧会で出品された、東洋で始めてのロボットです。この映画のロボットと同じように、イスに座り、机でペンを走らせ、文字を書きました。顔はこのロボットにそっくりです。学天測がモデルなんじゃないかなって思いました。
この映画、子供も大人も観て欲しいな。だって、すごく夢があるんですもん。私は、好きです。お薦めしたい映画です。ぜひ、不思議な世界を体験してきてください。
・ヒューゴの不思議な発明@ぴあ映画生活
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