今日は、「ゴーストライターホテル」の試写会に行ってきました。完成披露試写会ということだったのですが、行ってみたら、普通の試写会でした。応募の時と変わったみたいです。ちょっと残念・・・。
ストーリーは、
作家を志すしがない書評ライターの内海(阿部力)は、収入の不安定さが災いして妻(栗山千明)とも離婚の危機状態。一方、大学時代の文芸サークル同期の鷺宮(池田鉄洋)は売れっ子作家になっていた。これまで一度も最後まで小説を書き上げたことのない内海は、一念発起してかつて文豪たちが大作を生み出したというホテルに滞在するが……。
というお話です。
この作品は、去年の沖縄映画祭で上映されたものみたいです。どうして今頃になっちゃったのかな。とっても面白い映画でしたよ。ゴーストライターというと、作家の代わりに小説を書いて、作家の作品として発表するということを思うのですが、今回のゴーストライターは、その意味もありますが、幽霊=ゴーストのためのライターという意味もあったりして、面白いんですよ。
主人公の内海は、小説のアイデアは持っているし、小説家になるのが夢なんですけど、どうしても書き上げるまで続かずに挫折してしまうんです。最後まで書ききれば、もしかして大成するかも知れないのに、完結出来ないのでは、小説として発表出来ませんよ。そんな内海は、仕事も無く、ホテルの宿泊代にも困り、ホテルの清掃係のアルバイトを始めます。そこで、文豪たちが残したものを、同僚に教えられるんです。そこから、話は、ころころ転がり始めます。
発想が面白いなって思いました。観ていただけば解りますが、そんなものを取って置くなんて、凄いって思うようなものが取ってあって、それに呼ばれて、文豪たちの亡霊が現れてくるんです。面白いですよ。
それにしても、太宰、森、宮沢、夏目、林、江戸川という大物小説家が現れて、アドバイスしてくれたら、面白いだろうなぁ。小説を読むだけでは、本人の本当の顔がわからないけど、話が出来たら、性格などが解って、すごく楽しめそうですもん。案外、面白いおっさんだったり、かわいいシャイな人だったり、暗いと思っていた人が明るい人だったりするかも知れないし、すっごく会ってみたいよね。
吉本の芸人さんたちが、文豪に扮しているんですが、結構、合っているんだよなぁ。太宰の村上さんが、結構、ウケました。なんか、こんな人だったんじゃないかなって思いましたよ。江戸川乱歩も、こんな風に深く考えなさそうな人だったからこそ、ワザと暗くて難解な内容の話を書いたのではないかって解釈もあるかもしれないし、本当に、観ていて、楽しくなりました。
私は、出来たら三島由紀夫に会って見たいな。どんな考えの方だったのか、今の潰れそうな日本をどう思うのか、聞いてみたい。ステキな人だったんだろうなぁ。
私は、この映画、夢があって、楽しめると思いました。お薦めしたい作品です。でも、あまり上映する映画館が無いようなので、近くで上映が無ければ、DVDが出るのを待って、観ても良いかと思います。ぜひぜひ、観てみてくださいね。
・ゴーストライターホテル@ぴあ映画生活
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