先日、「マイウェイ 12,000キロの真実」を観てきました。
ストーリーは、
第2次世界大戦末期、ノルマンディー上陸作戦後、ドイツ軍捕虜の中に1人の東洋人が発見される。話す言葉もわからない中、連合軍の尋問を受けた彼が語り始めたのは、にわかに信じ難い物語だった。1928年、日本統治下の朝鮮。そこには、頑なに国を信じた辰雄(オダギリジョー)と、ひたむきに夢を信じたキム・ジュンシク(チャン・ドンゴン)がいた。
というお話です。
第二次世界大戦末期に発見された、あまりにも不幸な日本人。本当に居たんですね。あらすじのみ読むと、次々と色々な国の兵隊として働くなんて、なんて節操の無い男なんだって思ったけど、戦争時には、誰もがおかしくなっているし、有無を言わせずに、酷いことを強要したんだなということが、映画を観て、解ってきました。
戦争は人間を狂気に変えます。それがどんなに怖いことなのか、良く描いてありました。その狂気の中に、子供の頃から競っていた幼馴染との複雑な友情があり、二人で助け合い、戦いながら、その命を繋いでいくというところには感動しました。”潔く死ね”という気持ちは、この映画を観ていて無くなりましたね。やっぱり、生きていてこそ未来もあるのだし、誰かが戦争という魔物の現実を伝えて、絶対に戦争をしてはいけないというメッセージを伝えてくれないと、人間って、戦争が好きだから、どうしても始まっちゃうのよね。ちゃんと止めて欲しいです。
映画で、エス(ハリウッド版はエクスペリメント)ってあるでしょ。あんな感じで、昨日まで同じ仲間だったのに、ある役割を付けられると、豹変してしまうというのが、戦争中もあって、昨日まで支配していたものが、今日は支配されるものになってしまったりするんですよね。その精神的な変化は、恐ろしいです。人間とは、恐ろしい生き物です。
これ、韓国映画だけど、日本人を極悪に描いていなくて、良かったです。韓国の映画って、日本人は極悪みたいに描くのが多いでしょ。でも、今回は、厳しくて酷いこともするけど、規律正しく、優しい心も持っているというように描いてくれているので、嬉しかったし、良かったなって思いました。
戦争の描き方も、結構、凄かったです。もちろん、CGが多いとは思うけど、迫力あったなぁ。でも、2人にだけ、銃弾が当たらないところがイイネ。ま、映画ですから。
良い作品とは思うけど、でも、長すぎるし、疲れました。この映画、あまりに長いので、試写会がたくさんあったんですけど、映画館で観ました。試写会をやるような会場のイスで観たら、オシリがしびれそう。(笑) ごめんなさい。この映画、ノンフィクションなんだけど、どーものめり込めませんでした。戦争映画でも、ぐぐっと入り込める作品と、今回のように、入り込めないのがあるんですよね。感想を書くのも進みません。乗れないの。困ったなぁ。
面白く無い訳ではないんですよ。でも、ある男が戦争でどんな道を辿ったのかということを追っているので、戦争映画と言いながらも、ロードムービー系の動き方なんです。この国に行って戦って、次にここに行って戦うみたいなことなんで、どーもなぁ・・・。大手を振って、お薦めしたい映画とは言えません。こういう映画が好きな方のみ、観に行ってくださいね。万人受けは難しいと思われます。戦争の歴史を勉強して、それと照らし合わせながら観れば、結構、面白いと思いますよ。時間が長いので、腰が痛くなった場合の対策などをしていった方が良いですよ。
・マイウェイ 12,000キロの真実@ぴあ映画生活
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