今日は、「ロボジー」を観てきました。
ストーリーは、
弱小家電メーカー、木村電器に勤務する小林、太田、長井の3人は間近に迫るロボット博での企業広告を目的に、二足歩行のロボット開発に奔走していた。しかし、発表直前の1週間前にロボットが大破してしまう。慌てた3人はとっさの判断で、一人暮らしの頑固老人・鈴木(五十嵐信次郎)をロボットの中に入れて出場したところ、鈴木の奇妙な動きが絶賛され……。
というお話です。

もー、とっても面白くて大笑いして、時々、ちょっとおじいちゃんに感動しました。この映画、結構、大切なことを伝えてくれている、良い映画だと思いました。本当に面白かったな。大体、ロボット博覧会に出てくるロボットに、人が入っているとは思わないよね。良く考えてみれば、着ぐるみのロボットが居ることも在りえるんだけど、でも、まさか博覧会に着ぐるみってねぇ。そんなの在りえないから、そりゃ、本物のロボットだって信じちゃいますよね。(笑)
元を正せば、木村電器の社長が無理にロボットを作らそうとしたのが間違いでしょ。しかも、依頼したのが、営業とデータ管理?と梱包係の3人ですよ。そんなの無理に決まってんじゃん!!そんな3人だから、普通なら考えないような、ロボットの中に人を入れちゃおうって考えに行き着いたんだと思うんです。アホな3人ですが、吉高さん演じる、工学専攻の学生に出会うことで、真剣に考え始め、ロボットの素晴らしさに目覚めていくのがイイなって思いました。そのままなら、唯のアホ映画だもんね。
ロボットに入る五十嵐信次郎(ミッキー・カーチスさん)は、仕事一筋だったけど定年し、妻も亡くし、一人で暮らしているんです。老人会とかに行くんだけど、その他大勢の中の一人で注目されることも無く、娘夫婦も孫も、たいして気にしてくれない、ちょっと寂しい毎日を過ごしているんです。こういうお年寄りの方、多いですよね。そんな彼が、突然、”ニュー潮風”に入ることになって、困惑しながらも、とっても楽しむんです。人に喜ばれたり、必要とされると、元気になりますよね。とっても嬉しそうで、おじいちゃんってかわいいって思いました。
吉高さん演じる葉子は、ロボットオタクで、もちろん大学でも工学を専攻しているんですね。で、彼女の大学で、木村電器のアホ3人とディスカッションをするんですが、これが凄いんです。私、難しい事解んないけど、でも、工学科で、あんな風にロボットの事を楽しそうに勉強しているなら、これからの日本のロボット工学も、明るいなって思いました。オタク、バンザイです。
この映画を観て、これからの日本のロボット工学は、情熱的なオタクたちが頑張って、必ず世界一の頭脳と言われるようになるだろうと思いました。合コンばっかりしていて脳に何も入っていない文系の人間より、これからは無口で小難しいけど、本当は情熱的で踏ん張りが利く理系の方が、当たりだと思いますよ。景気が悪い時は、人当たりより実力ですからね。頑張れっ、理系!!
そして、お年寄りの問題も考えました。やっぱり、年を取っても、若い頃と同じで、必要とされたいんですよ。一人でモンモンと家にこもっていたら、どんどんボケが進んだり、身体も弱っていきます。だから、お年寄りにも、どんどん働いてもらうようにすれば良いよね。ガッチリ働いてもらうんじゃなくて、若い者に技術を教えてくれれば良いと思う。難しい仕事じゃなくて、草刈でも、道路掃除でも、ペンキ塗りでも、なんでもいいじゃん。一緒に出来る事を探してみたら良いと思うんだけどなぁ。そういう政策を政治家は考えて欲しいよね。
これからの日本を考えてしまうような、そんな映画でした。色々な研究は、やっぱり一番にならなきゃダメだし、特にロボット工学なんて、一番になれるように頑張って欲しい。その為の研究費は、削らないで欲しい。そして人の役にたつロボットを開発して欲しい。もう一つは、お年寄りをどうやって社会と繋げていくかということ。今まで、私達を育てる為に頑張ってくれた人達が、そのまま消えてしまうのは悲しいです。もう一働きして貰ったら、もっと明るい未来になるかも。
そんな風に考えてしまいました。私は、この映画、お薦めしたいです。アクションも何も無く、ただ、笑って、何となくほんわかする映画ですが、まっすぐ向き合うと、色々見えてきます。ぜひ、この寒い時期に、なんとなく温かい気持ちになってきてください。
・ロボジー@ぴあ映画生活
ロボジー - goo 映画