今日は、「BUNRAKU」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
長年の戦争体験への反省から銃の使用が禁止されたある街に、流れ者の男(ジョシュ・ハートネット)と侍のヨシ(GACKT)がやって来る。そこでは伝説の殺し屋ニコラ(ロン・パールマン)を頂点に、キラーと称される彼の側近9人がすべての権力をほしいままにしていた。腕の立つ流れ者とヨシはある目的を果たすためにやって来ており……。というお話です。

文楽とは、人形浄瑠璃の代名詞であり、人形浄瑠璃は、三業というものから成り立っていて、この映画も、太夫=ナレーター、三味線=音楽、人形遣い=主人公たちを導く人、という三業を主に置いていました。この人形使いを、マスターであるウディ・ハレルソンが演じていて、最初、どういうことかなって観ていたら、マスターが”飛び出す絵本”を作っているんですね。そこに紙で切った人形を組み込んで行くんです。その絵本の内容がベースになって、話しが進んで行きます。

雰囲気としては、「シン・シティ」にとても似ています。アニメと実写を混ぜ合わせたような雰囲気で、出てくる背景アニメは、”飛び出す絵本”のように飛び出してくるように作られていて、細かなところにも気を使って作ってありました。もー、オタクが作ったオタクの映画って感じですかね。
出演者も豪華だし、特に、ガッくん、ステキです~!!日本の武士の役なので、その殺陣というか、動きがとても美しいです。もちろん容姿も美しいですよ。他にも、刀を振り回す敵とかが出てくるんですが、まったく動きが違いますね。やっぱり、刀を使ったアクションは、日本人がやらないとダメですねぇ。気になったのは、ガッくんの美しい顔を殴る場面とかがあって、顔が崩れるからヤメテ~!!って思いました。(笑)
ジョシュは、今回、カウボーイっぽいのに銃が無いから、超強いボクサーのような戦い方で、カッコよかったです。途中でカイザーナックルを付けて殴りこみをするんだけど、いつの間にか取っちゃっているんです。普通、武器って、強敵に対して使うもんじゃないの?ちょっと笑ってしまいました。
笑ったといえば、やはり日本の解釈がちょっと違っていて、面白かったですよ。ガッくんが弓を持つんですが、その弓がキューピットが持っているような弓だったり、包丁で戦う人が居たり、何故か味方が中国の人民服を着ていたり・・・。特に気になったのは、どんぶりに明太子を目一杯いれて、話しながら箸で食べているって、可笑しいでしょ。それ、ご飯のおかずか、酒のつまみだからっ!!細かいところが、結構、笑えます。
なんか、この映画、ちょっとしか公開しないで、直ぐにDVDになってしまうらしいのですが、どうしてかな?私も友達も、面白かったよねって盛り上がりました。確かに、日本では「シン・シティ」系の映画は、あまり人気が出ないようですが、はっきり言って、こういう映画は、日本のアニメをベースにしているから、とっても観やすいと思うんですけど。単館系でも良いので、もっと長く上映して欲しかったな。大画面で観たほうが、楽しいと思いますよ。
私は、もっと、GACKTさんに、日本人として、ハリウッド映画に出て欲しいと思いました。男臭い俳優さんはハリウッドに出て行っているけど、美しい繊細な日本人としての男優さんは、ハリウッドに出て行ってないでしょ。彼のような人材が活躍してくれれば、日本への理解も深まって、間違った解釈も少なくなるんじゃないかな。
私は、この映画、オススメしたい映画です。真面目に考える映画が好きな方にはダメかもしれないけど、アクションや俳優さんたちを楽しむなら、この映画、すごく楽しめると思います。大画面の方が、よりアクションも大きく見えるし、面白い映像も楽しめると思いますよ。もし、近所の映画館でやらないようなら、DVDを観てくださいね。
・BUNRAKU ブンラク@ぴあ映画生活