先日、「フェイク・クライム」を観てきました。
ストーリーは、
至って普通の日々を送るヘンリー(キアヌ・リーヴス)は、高校時代の友人によって銀行強盗の片棒を担がされ、自分だけが刑務所に入れられてしまう。仮出所した彼は舞台女優のジュリー(ヴェラ・ファーミガ)が運転する車にはねられ、そのことをきっかけに彼女が出演する劇場と銀行との間に、禁酒法時代に掘られた地下トンネルが存在することを知る。そのトンネルを利用し、ヘンリーは銀行から大金を奪う計画を立てるが……。というお話です。

キアヌが主演の作品なので、一応、観ておかなきゃと思って行ったのですが、ハズれでした。いきなりハズれって書いちゃイケないかもしれないけど、でも、期待していくと、ガックリくると思うんですよ。だって、キアヌですよ。キアヌなのに、なんでこんなに地味で、無職の男を淡々と演じているわけ?寂しいよ・・・。
主人公のヘンリーは、人に頼まれたりすると、絶対にイヤと言わない、気が弱いというか、なんも考えていないような男なんです。自分の意思は無いのかよっ!!ってツッコミを入れたくなるような、そんな男なの。私の大嫌いなタイプですね。(笑)で、イヤと言えずに、銀行強盗の罪を被って、服役って、どーいうことよっ!!ムカつくでしょ。
さすがのヘンリーも、これじゃイケないと思ったのか、本当に強盗してやろうと思い立つのですが、地味で能無しの男なので、どうしたら良いのか思いつかず、刑務所で一緒だったおっさんのマックスに頼ります。マックスは、刑務所が好きで、出たくないのに、無理やり出てもらって、強盗の計画を立てます。酷いでしょ。おっさんは、刑務所で満足していたのにぃ~。
そこに、売れない女優のジュリーとのラブストーリーが絡んできて、舞台の役者をやるハメになったりして、どーも、何を描きたいんだか解らないんですよねぇ。もー、既に、サスペンスも無く、スピード感も無く、なんだか、犯罪をネタに、マジでラブコメディに突入してしまっていて、これをなんと評価して良いものか・・・。
観ていた人達、みなさん、ちょっと口が”あんぐり”していたと思いますよ。だって、壁を壊したって、銃声がしたって、誰も気が付かないし、お金盗んでも、まったく緊迫感も何も無いのよ。たとえば、人の家に生っているミカンを盗んだみたいな状態なの。おかしいでしょ。
あー、こんなにぶっちゃけちゃってイイのかしら。でもねー、ハッキリ言って、描きたいのが犯罪じゃなくて、ラブストーリーに変更されちゃっているから、そんな事書いても、何の問題も無いんですよねぇ。
私は、これ、あんまりお薦め出来ません。ラブストーリーと思って観に行くならまだしも、サスペンスって思ったら、途中で出てきたくなるもん。宣伝を頼まれた人、映画観てないんじゃないかなぁ。だって、”信じたら、だまされる”って、ヘンリーは誰でも信じちゃうし、最初以外は誰もだまされてないし、なんか、内容と全く合ってないですよ。キアヌが好きな方は、まぁ、観てみてください。ちょっと、おじさんのキアヌに、引いてしまうかもしれないけどね。
・フェイク・クライム@ぴあ映画生活
フェイク・クライム - goo 映画