【東京フィルメックス】「豊山犬」 南北が統一し、自由に飛べたらと願った男が取った行動は。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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東京フィルメックスで、「豊山犬」を観てきました。

この映画、良かったよぉ。今日のQ&Aで、日本公開が決まったことが発表されました。2012年公開だそうです。


ストーリーは、

南北朝鮮の国境を密かに行き来しながら物資を運ぶ男がこの映画の主人公だ。男は韓国の諜報局の依頼で亡命した北朝鮮の高官の愛人イノクを脱北させる。数々の困難を克服して国境を越えるうち、二人の間には恋愛感情が芽生えるが、それを察知した元北朝鮮高官は男を諜報局に引き渡す。諜報局は男を拷問し、更なる任務を遂行すれば、イノクと一緒に解放してやる、と取引を持ちかける。それは、北朝鮮に潜入した韓国の諜報員を無事に連れ帰ることだった。かくして男は再び北朝鮮へと向かう......。

というお話です。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-豊山5


面白い映画って、こういうのを言うんだよなって思いました。。全く目が離せず、どうなるのかな、大丈夫かなっていつもドキドキしているんです。展開が早く、予想が付かなくて、人物が必死で生きていて、観ているこちらに、何かを語りかけてくるという、感動作品でした。


男は、どこから来たのか、国は何処なのか、まったく判らないんですね。まして、まったく話さない。不思議なんですけど、言葉が無い変わりに、細かい動きや目線で表現していて、観ているこちらに、すごく伝わってくるんです。撮り方上手いなぁって感動でした。一言も喋らないんですよ。終ってからのQ&Aで、何故喋らないのかという質問に、監督が、南北のどちらかの訛りが入ってしまうと、そちらの国に偏ってしまう。主人公は、全くの中立という立場で描きたかったので、あえて言葉を無くしたそうです。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-豊山4


この男が、何故、北と南を行き来して、届け物をしたり、密入国させたりするのかは解りません。でも、彼のおかげで南と北に分かれてしまった家族が、一時でも情報をやり取り出来て、心を交わせることが出来るんです。今も冷戦状態にある南北では、スパイ合戦が繰り広げられていて、誰がスパイなのか、どこから情報が漏れるのか、ピリピリしています。だけど、家族が向こう側にいる人々は、何とかして無事を確認したいと思っているんです。そんな冷戦下の国の難しさが描かれていて、隣の国なのに、なんだか、日本とは状況が全然違うんだなぁって改めて思いました。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-豊山1


同じ国なのに、どうして今のように分かれてしまったのかしら。ロシアが北を応援して、アメリカが南を応援してって事は解っているけど、いくらなんでも同じ国の人種でしょ。独裁者さえ居なくなれば、いつの日か一つになれるんじゃないかなぁ。北朝鮮は、キューバのカストロとかチェ・ゲバラのように、国民の為に政治を安定させて、国民の為の国を作ろうっていう気持ちは一切無いですよね。自分の欲の為にだけ、国を動かしているように見えて、最低です。独裁政権が潰れて、統一が適うと良いなって、本当に思いました。そうすれば、たくさんの人が幸せになれるのに。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-豊山3


面白いのは、無口な男と脱北した女に恋愛感情が芽生えて、それを見た女の愛人のおっさんが嫉妬するんですが、あまりに開けっ広げで、惨めそうで、笑ってしまうんです。もー、おっさん、自分の顔を鏡で見なさいよ。あんたみたいなオッサンより、若くてイイ身体の男が良いに決まってんじゃん。何、勘違いしとんねんって思っちゃいました。人工呼吸なのかキスなのか、どっちなんだって問いただす場面は、もー、大笑いでした。生きるか死ぬかの状態ン時に、そんな事、考えてられっかっ!!って。


そしてそして、衝撃のクライマックスに突入します。展開が凄かったです。そんな事になっちゃうんだ、マジですか?って驚きました。本当に予想を裏切ってくれてありがとう。面白かったです。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-豊山2


この映画、すごくお奨めです。日本公開するので、ぜひ、観に行ってくださいね。邦題は、何になるか解らないけど、楽しみです。もう一度観たいな。実は、最初の方の1シーンに、オダギリジョーさんが出演しています。軍人2かなんからしいんですが、私は、見つけられなかったのよ。それを確認しに行きたい!カメ




東京フィルメックス     http://filmex.net/2011/




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