先日、「ハードロマンチッカー」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
下関に生まれ、街を歩けば幼いころからの顔なじみのヤクザ・庄司(真木蔵人)に危険な物を無理やり渡されたり、刑事の藤田(渡部篤郎)に絡まれたりするフリーターのグー(松田翔太)。ある日、後輩の辰(永山絢斗)とマサル(柄本時生)が敵対関係にある高校生の家に殴りこみ、それを聞いたグーは、事件の真相を求めて奔走するが……。
というお話です。
本当にハードな内容で、メチャメチャに暴力を振るって、相手をボコボコになるまで叩き潰すんです。でも、その暴力の中に、寂しさというか、哀愁というか、なんか、そんなものが見えて、カッコよかったなぁ。暴力の世界で男が生きていて、それに付随しているのが女みたいな感じの描き方なの。
在日の若者が多い地域で、彼らの闘争を描いているんですけど、こんなにハードなんですかね。マジで、アレだけボクサーが殴って死なないっていうのが、ありえないって思いました。普通は死んでいるので、みなさんは絶対にマネしないで下さいね。きっと彼らは、暴力慣れしているので、これ以上は殴ったら死ぬとか、この場所は避けなければダメとか、解っているのかも知れません。鼻の骨や頬骨が砕けても、重要な場所は殴らない。ケンカのプロですね。
その事が解ると、始まって直後の永山くん演じる”辰”という高校生が人を殴り殺してしまうのですが、彼は、ケンカ慣れしていない普通の高校生なのかなって解ってきます。やはり、暴力は、程度の解っている人のみにして欲しいです。ま、暴力が無ければそれが一番良いんだけど。
暴力で人を従わせるのは、絶対上手く行かないと思いました。だって、必ず、暴力を振るわれた方が恨みを持っていて、必ず仕返ししてやるって思うでしょ。その為に、色々な策を練って向かってくる。いつまでも勝ち続けるというのは無理なんです。だから、お互いの損得を考えて、暴力が無い方に進んでくれると良いなって思いました。
そんな暴力が蔓延る世界なのに、彼ら男たちは、結構、ロマンチストです。いやいや、ロマンチッカーです。純粋で、純情なの。だから、どこか憎めないんです。愛すべき男たちなんです。
出てくる人物が、みーんな惚けていて、本当に面白いんですよ。松田くん、上手くなりましたねぇ。渡部さんも獅童さんも、チョートボけていて、笑っちゃいました。すごい俳優さんが、ちょい役でたくさん出ていますよ。ちょっとなのに、強烈な印象を残して去っていきます。いやぁ、上手いなぁって感心してしまいました。特に獅童さんの役、良いです。ハマりました。
この映画、私は、お奨めしたいです。でも、子供さんは止めてね。暴力酷いし、惨酷です。でも、大人なら大丈夫。暴力の中に、哀しみしか無いのだというのが良く解って、なんだか、男って面倒クせーなーって思いますよ。直ぐに公開なので、お楽しみに。
・ハードロマンチッカー@ぴあ映画生活
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