今日からフィルメックスに参加しました。1作目は、「カウントダウン」です。
ストーリーは、
5年前に息子を失って以来、冷酷な取立屋として生きてきたゴンホは、医師から末期肝臓がんと宣告される。命を救う唯一の方法は、10日以内に移植手術をすることだった。女詐欺師ハヨンが適合するドナーだと知り、刑務所を出所したばかりのハヨンに会うゴンホ。ハヨンは一つの条件のもとに移植に合意する。それは彼女を刑務所に入れる原因を作った男を捜し出すことだった。ゴンホはその男を見つけ出すが、ハヨンは約束を翻して逃走。だが、ハヨンは彼女に恨みを持つギャングに捕らえられてしまう......。
というお話です。
この作品、面白かったです。単純にサスペンスアクションなのかと思ったら、全然違って、親子の愛憎が中心にあって、それに付随して、アクションやサスペンス、コメディがあるんです。とても良く出来ていました。チョン・ジェヨンさんとチョン・ドヨンさんという有名な俳優さんが主演されていて、カッコよかったなぁ。
肝臓ガンと宣告され、肝臓移植が出来るドナーを見つけなければならなくなったゴンホ。家族がいれば、家族からの移植が出来るけど、息子は死んでしまったし、親は障害者で臓器が使えないということで、息子が死んだときに臓器を提供した人達を探します。提供した人ならば、息子と型が同じなので、自分とも合うはずだということなんです。韓国って、こんなに臓器提供が頻繁なんですね。驚きました。あまり日本だと、臓器提供って、聞いたことが無いんだけど、解らないだけで、結構、ある物なのかしら。
で、ドナーを探し当てたと思ったら、ドヨンさん演じる詐欺師だったんです。彼女と関わったせいで、ドタバタ劇に巻き込まれて行きます。なんたって詐欺師だから、言っていることが本当なのか嘘なのか、判らないんです。ガンで死ぬっていう状況なのに、追いかけっこ状態で、大笑いなんですよ。このアンバランスさが、とても良くて、引き込まれてしまいました。
ゴンホは、息子が亡くなった時の記憶を喪失しています。ショックで忘れたのだろうと医者は言うのですが、どうして死んだのか、何故それほどショックを受けてしまったのか、ガンのドナーを探すのと同時に、その記憶も取り戻そうと奮闘します。観ている方には、息子の姿はずーっと後姿だけだし、普通に暮らしていた親子に、どうしてそんな悲劇が襲ったのか、ずーっと謎なんです。それが、段々と判ってくると、感動なんです。この親子の話が軸になります。もう一組、親子が出てくるのですが、それは観てのお楽しみにしてください。こちらの親子も、結構、ハードですよぉ。
最後まで、気が抜けることが無く、予想を裏切るエンディングに突入します。ちょっとコメディタッチだったので、そんな方向に話が行くとは思わなかったけど、そう来るかって感じの終り方でした。本当に面白かったです。日本公開したら、ぜひ、観に行ってください。公開して欲しいなぁ。皆さんに観せたい作品です。
東京フィルメックス http://filmex.net/2011/