先日、「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」 の試写会に行ってきました。”東京独女スタイル ”さんと、”トーキョー女子映画部 ”さんで、試写会当たりましたので、お友達を誘って行ってきました。
ストーリーは、
42年勤めた富山地方鉄道を1か月後に定年退職する滝島徹(三浦友和)。運転士の父親が倒れたことからやむなく同じ職業に就いた徹だったが、現在は誇りを持って自身の仕事に務めていた。一方、彼を支えてきた妻・佐和子(余貴美子)は、がん検診で再検査となったことをきっかけに、自分の人生を見つめ直し始め、看護の仕事に付きたいと徹に話すのだが、取り合ってもらえない。そして・・・。
というお話です。

実は、定年がどーのこーのと書いてあったので、それほど期待はしていなかったのですが、これが、すごく良かったです。面白いし、感動でした。年を取った方にはもちろんですが、若い方にも、結構、この良さは解ってもらえると思います。親の問題だと思えたり、自分だって、年を取ったら、こんな風になるかもって思えると思いますよ。特に、夫婦が倦怠期に入っていると、この映画は、結構、堪えると思います。
専業主婦が一番楽だと思っていて家にいる方は良いですが、外に出て仕事がしたい女性に、家で家事をしろって夫が強要するのは、やっぱり良くないですよね。そこは、良く話し合わないといけません。家に居て、どうしてもやって欲しいことがあるなら、それを説明して、妻に家に居て貰うように説得する必要があるでしょ。

ただ、”風呂、飯”、くらいしか言わない夫の為に、家に閉じこもっているのは苦痛です。今の家事は、昔と違い、道具が進化しているので、やろうと思えば、午前中で終るでしょ。午後はテレビを見て、昼寝をして、買い物をするくらいしかやることないと思うんだよね。くだらない近所の奥様方とのおしゃべりなんて、何の役にも立ちません。頭の良い女性なら、これじゃイケないと思って、社会に貢献したり、社会の一員として戦いたいって思うのは当たり前です。そんな妻を誇らしいと思うならまだしも、何も出来ないんだから家に居ろって言うのは、酷いよ。
子育てをしている時期は良いですが、子育ても終わり、親の介護も終ってしまった、この夫婦は、お互い、ちょっと空虚な感じというか、先が見えなくなっているんです。だからこそ、この時期に、こんな問題が起きてしまったのだと思います。もし、何かあれば、夫婦で言い合っている場合じゃないですからね。
話の中に、すごく日常の夫婦に大切な事が出てくるんですよ。徹が同僚と話していて、ケンカをした時ってどうする?って聞くと、「自分が悪ければ誤る。相手が悪ければ、原因が自分に無いか考える。」って答えるんです。これって、ステキじゃありませんか?相手のせいにしないの。心がけようと思いました。

そして、あるお婆ちゃんが、死んでしまった夫との事を思い出して、「夫って思うから腹が立つけど、ペットと思えば腹も立たないわ。」って言うんです。オットとペットをかけているんだけどね。これ、笑いました。私は、夫に飼われているネコ状態(好きに出て行っては、お腹が空くと帰る。)で、この夫婦とは反対ですが、解るなぁって思いました。この会話も、とっても良いですよ。お楽しみに。

年を取った夫婦を追った映画だからこそ、こんなに深く、温かく、やわらかい空気を描くことが出来たのだと思います。時間がゆっくり流れて、空気は澄んでいて、美しい風景の中、人間も浄化されて、すなおになっていく、そんな映画でした。私は、お奨めしたい映画です。年を取っても、若くても、この美しい空気は、感じる事が出来ると思いますよ。
東京独女スタイル http://www.dokujo.com/
トーキョー女子映画部 http://tst-movie.jp/index.html
・RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ@ぴあ映画生活
RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ - goo 映画