東京国際映画祭、コンペティション部門の「ヘッドショット」を観ました。
ストーリーは、
バンコクのヒットマン、トゥルは任務遂行中に頭を撃たれる。3か月の昏睡状態の後、目覚めた彼。しかしすべてが逆さまに見える。任務に復帰するが何事もうまくいかない。そして、彼は生きるために自分がしていることに疑問を抱き始める。さらに、悪行の報いか、過去が彼にまとわりついてくる…。やがて、ひとりの謎めいた女性に出会い、彼の世界までもが逆転する。誰が最初に彼を殺そうとしたのか?
というお話です。

スピード感のある、アクションサスペンスです。タイの作品なのですが、結構、韓国や中国っぽいかな。映画としては、とても解りやすく、観やすい感じかなって思いました。
警察官だったトゥルは、ある麻薬捜査事件で政治家を敵に回わしてしまい、罠にハマってしまいます。そして失職するのですが、そんな時に、ヒットマンとして雇われ、任務に就くようになるんです。そして、頭への被弾なんですよ。ヒットマンになるまでに、いくつか段階があるんです。
正義を貫こうとするトゥルが、どうしてヒットマンになったかと言うと、そのヒットマンのボスが、ドクと呼ばれる人なのですが、”悪は正義より強い。悪は正義より必ず生き残る。”という説を唱えている人で、誰かが悪を倒さない限り、正義が無くなってしまうという考え方なんです。そんなドクに共感したトゥルは、彼に雇われて任務を遂行するようになるんです。
任務中の事故で、全てが逆さまに見えてしまうようになるのですが、なんだか、想像がつかないんです。映像が逆さまになっている時は、トゥルの視線なのですが、映像が逆さまになっている時って、手を持って行く位置が違うのかなぁ。でも、手も反対の画面に出てくるわけでしょ。どーも、反対だと掴めないっていう感覚が、良く解らないんですよねぇ。

色々あって、トゥルは逃げることになるんですが、驚いたのは、いきなり逃げて行って、”お坊さんにして下さい。”って言うと、直ぐにオレンジの袈裟を着せてくれて、お坊さんになれるんです。そんな簡単なんかいっ!て思って、驚きました。普通、日本だと、お坊さんになろうと思うと、一応、修行とかするんでしょ。タイのお坊さんは、なりたいって思うと、すぐなれるんですね。でね、ちょっと見つかっちゃったから辞めたいって言うと、直ぐに袈裟を脱がしてくれて辞められるの。で、また、ヒマになったら、お坊さんになるとか・・・。ビックリしちゃった。仏様に怒られるよ。
ま、そんなツッコミどころもありながらも、展開が面白くて、ドキドキハラハラです。誰が敵で誰が味方なのか、最後まで判らないんです。そのサスペンス性が、とても面白いと思いました。

この映画は、日本公開あるかなぁ・・・。韓国映画とかが好きな方には、結構、受け入れられると思います。でも、万人受けと言われると、ちょっとかな。もし、公開されたら、タイのアクションサスペンスを楽しんでくださいね。
第24回東京国際映画祭 http://2011.tiff-jp.net/ja/