先日、「スマグラー おまえの未来を運べ」をブロガー試写会で観てきました。
ストーリーは、
俳優への道をあきらめ、その場しのぎの日銭でしのいでいる砧涼介（妻夫木聡）は、借金返済のため、日給5万円という高額の運送アルバイトをすることに。砧はいそいそと初仕事にかかるものの運送屋とは名ばかりで、その内容は死体などのヤバイ荷物の運搬と処理だった。たった一度のミスすら命取りになる危険な世界に足を踏み入れた砧は……。
というお話です。
この映画、おもしれーって思いました。だって、今の若者、そのものじゃないですか。妻夫木くん演じる砧は、大学を卒業して、役者を目指して就職もせず、いい加減なフリーター生活を送っていて、パチスロにハマリ、借金がかさんで運び屋をやることになります。それも、裏の運び屋。ダメダメですよね。そんな彼が、色々な体験をして、自分の力で未来を切り開かなければ、消滅するだけということを認識して、成長していくという内容です。
安藤くんが、背骨という殺し屋の役で出ているのですが、これが、カッコいいのよぉ。私、安藤くん、昔から大好きなんですよ。映画にしか出てくれないでしょ。ほとんど作品を観ているんですけど、”赤影”の時から、ゾッコンでした。あの甘いマスクで、ハードなことやってくれるので、そのギャップに打ち抜かれちゃいますよね。
スマグラー仲間の、丈＝永瀬さんとジジイ＝我修院さんと一緒に、危ない仕事を請け負って、ある物を運ぶのですが、この物がヤバイんですよ。なんだか、もう、すごい展開なんだけど、何故か、笑ってしまうんですよねぇ。もー、なにしてんのっ？？ってツッコミを入れてしまうような展開で、こんな恐ろしい事なのに、笑ってしまうって、映画として、良く出来ているよなって思いました。
キャストがとても良かったです。キャスティングが上手いんですよね。殺される暴力団ボスの妻の満島ひかりさん、大人しい役も出来るけど、こういう役も良いですねぇ。１８歳でボスの妻っていう難しい役なのですが、ピッタリでした。松雪さんの裏金融の役も良かったなぁ。原作では、男の役みたいですが、組織相手に上手く泳ぐ感じが女性の方が騙しが上手そうで、良かったと思いました。でも、一番サイコーだったのは、高島政宏さん。河島という暴力団の組員役なんですが、これが、ちょっと変態拷問オタクっぽくて、恐ろしいんです。騎兵隊っぽい制服に、下が大人用オムツを履いていたり、そんな姿で、拷問するんです。もー、ヘンタイッ！！高島兄がこんな役をやるなんて、凄いです。芸（ゲイ？）の幅、広いなぁ・・・。（笑）彼は、この映画の見所ですね。
最近、暴排条例が話題になっていますが、実際はどうなんでしょう。警察が取り締まりを強化しているとの話ですが、警察が取り締まれない場所を、暴力団の人達が締めてたんじゃないの？もちろん、一般人に被害が及ぶようなことをするようなら困るけど、変なチンピラとかが町中で暴力を振るうのを押し止めていたのって、彼らが睨みを聞かせていたからってこともあるんじゃないのかな。
この映画にも、暴力団とかチャイナマフィアが出てきます。二つの組織を見ていると、やっぱり、そういうところでしか生きられない人間っているんですよ。普通の会社では、上司は自分の保身だけ、部下はどうやってサボろうかばかり考えている人間ばかり、こんな冷たい社会に出ても、彼らは上手くやっていけないと思います。本当に、組織に属する人間と、一般社会にいる人間、どちらが惨酷なんでしょうね。
とにかく、すごく面白い映画でした。原作マンガも読んでみたいな。私、こういうハチャメチャ、ハードバイオレンス映画、大好きなんです。皆さんが目を背けそうな場所で、笑ってしまうんですよ。なんでそんなムダな行動してんの？って思って、笑ってしまうの。そんなバイオレンス映画も楽しめ人には、お薦めいたします。子供や、痛い感じや、グロいのがダメな人は、ちょっと辞めた方が良いかも知れません。
でも、私は、お薦めよっ！！
・スマグラー おまえの未来を運べ＠ぴあ映画生活
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