先日、「極道めし」を観てきました。
ストーリーは、
とある刑務所。傷害罪で入所した栗原健太(永岡佑)、通称“新入り”が刑務所の地味な食事に落胆していると、その様子を見た同じ監房の4人が、新入りの分の食事を平らげてしまう。そんな刑務所の食事の中でも特別なのが、年に一度しかない正月のおせち料理。この監房では、おせち料理を懸けて思い出の味を語るバトルをするのが恒例だった。まずは、相田(落合モトキ)が母の味を語りはじめ……。
というお話です。

刑務所の中で、囚人5人が、そこに集まるまでに食べた、美味しいと思った料理の話をするという内容です。こう書いてしまうと簡単なんですけど、深いんですよぉ。ひとりひとり、色々な人生を歩んできて、なぜか刑務所でいっしょの部屋になってしまった。どこかで人生を間違えてしまったのだということを、自分の美味しいと思った食事の話をすることによって、認識し、後悔するという、なんとも人間臭いお話です。
ひとりひとりの話を書いてしまっては、ネタバレになってしまうので書きませんが、聞いてみると、カイジばりのダメ男なんですが、なんだか、憎めないんですよね。でも、子供みたいだからって、社会では許されることじゃないですから、刑務所に入る事になる。精神的に成長しないと、いつまでも同じことを繰り返してしまいますよね。
でも、この刑務所のこの部屋で、ごはんの話をしていたら、少しはまとももなって行くかもしれないって思えました。なんだか、とっても温かいんです。アホだなぁと思いながらも、なんだか感動してしまう、この微妙な感じが、観ているこちらの心にも、じーんとしみこんでくるんですよね。大泣きするような内容では無いんですけど、じんわりくるんですよ、これが。
麿さんと勝村さん、田中さん以外は、ほとんど知らない俳優さんでしたが、それが良かったのかも。私が知らないだけかな。有名な人だと、この映画のマット感というか、泥臭い感じが出なかったように思います。キレイに見えてしまうもんね。この配役は、とても良かったと思いました。
なんたって、シンプルな内容なので、感想を色々書いてしまうと、面白みが無苦なってしまうので、今回は、あまり書きません。これは、ぜひ観て、イイ感じを受け取ってきて欲しいです。観ていると、お腹が空いちゃって、ごはんの匂いがしてきそうな雰囲気です。おしゃれな食事じゃなくて、小さな定食屋さんでごはんが食べたくなりますよ。
私は、お薦めしたい映画です。地味な映画ですが、とても良いと思いました。派手なアクションやサスペンスも面白いけど、たまには、こういう、ニラレバ定食やさんま定食みたいな映画も良いのではないでしょうか。あまり上映しているところが無いようですが、もし、時間が取れれば、ぜひ、ご覧下さい。その日の食事が、とても美味しく感じると思いますよ。
・極道めし@ぴあ映画生活
極道めし - goo 映画
「極道めし」の映画詳細、映画館情報はこちら >>