先日、「スリーデイズ」を観てきました。
ストーリーは、
大学教授のジョン(ラッセル・クロウ)は妻子と共に幸せな日々を過ごしていたが、ある日妻のララ(エリザベス・バンクス)が殺人の容疑で逮捕される。それから3年、ジョンは妻の無実を証明するため懸命に奔走していたが、覆ることなく刑が確定してしまう。絶望した妻が獄中で自殺を図ったことを知り、彼は自らの手で妻を取り戻そうと決断する。
というお話です。
フランス映画の「すべては彼女のために」のリメイク作品だそうです。「すべて~」を観ていないので、比べることは出来ませんが、結構、面白い内容だなと思いました。冤罪で投獄されて、罪を晴らすことが出来ないとなると、この方法しか無いのかしら。すごく辛いなって思いました。いくら家族は信じ合っていても、世界の誰からも信用されないって、本当に辛いことです。この社会は、半分は信用で成り立っているようなものですからね。

それにしても、結構、この脱獄計画、ギリギリの線ですね。普通、頭の良い人が考える計画なら、もし、ダメな場合の、リカバリー方法を1つくらいは考えておくと思うんだけどねぇ。それに、目一杯計画を綿密にしてしまうと、不確定要素が無くなってしまうので、ある一部はフリーにしておいて、その場の状況で考えるようにしておかないと、相手を騙せない。でも、妻の為に、普通の先生が、こんなトンでもない計画を立てて脱獄させるんだから、これでも充分なのかも。愛のためとは言え、凄いよね。
警察官が何人か出てくるんだけど、1人は妻の事件を担当していた警官、1人は夫を追う警官なんです。この二人なんですが、どーも、中途半端で、重要なのかと思いきや、ただ、出てきただけだったりして、不思議でした。逃げる方に重点を置いた映画だからとは思うけど、もう少し、真相を追うとかして欲しかったな。
冤罪で捕まっている妻なんですが、刑務所の中に入ってしまうと、もう自分では何も出来ないし、不安要素は増えていくし、もう、諦めてしまいそうになるというのが、すごく伝わってきました。冤罪で捕まった人って、こういう風に、諦めてしまうのもあるんでしょうね。やっていなくても、もしかしてやったのかもなんて思ってしまったり・・・。かわいそうですよね。人の頭脳の中を覗けるような機械が発明されれば、テープを巻き戻すように、その時間を覗けば、その人が犯人かどうか判るのになぁ。
計画を実行する為に、他の犯罪にも手を染める夫ですが、麻薬の売人と接触するのに、プリウスで行くって、どういうことよ。もう、アメリカでは、プリウスというと、中流から上流家族が良い家族ですってことをアピールするための車ってイメージが付いてしまっていて、その場所に居ると、超怪しいんです。少し考えて行動してよね。
中盤までは、妻の冤罪を晴らそうと、色々正当な手段を講じていくのですが、それが無理と判ってからは、スリル一杯、ドキドキ、ハラハラの連続です。子供がとってもかわいくて、子供が出てくる場面では、ちょっと息がつけるというか、穏やかな雰囲気になります。とってもメリハリが良い作り方だと思いました。
私は、まぁ、お勧めしても良い映画だと思います。ストーリーも良く出来ているし、面白いのですが、何が引っ掛かるかというと、フランス映画がベースなので、ヨーロッパっぽい暗さがまとわり付いているんです。純ハリウッド映画だと、スカッとして、気持ちよくなるのですが、ちょっとそれとは違うんですよ。もし、スカッとしたエンディングがお望みでしたら、ハリウッドのアクション映画をお薦めします。
映画としては、良く出来ていると思いました。お勧めいたします。
P.S : それにしても、リーアム・ニーソン、あれだけって、寂しいじゃない。もっと出て欲しかったな。(^_^;)
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