「スイッチを押すとき」 ちょっとイキガミに近い気が・・・。自殺制御なんて出来る訳ないじゃん。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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先日、「スイッチを押すとき」を観てきました。ロボット

あの「リアル鬼ごっこ」と同じ山田悠介さん原作の小説を映画化したものです。


ストーリーは、

国は多発する10代の青少年の自殺の原因を探るという名目で10歳の子どもたちを監禁し、自殺装置のスイッチを持たせて自殺に至る心理を観察していた。多くの子どもたちがプレッシャーに耐え切れずに命を落とす中、6人の少年少女たちは奇跡的に7年間生き延びていた。そんな彼らのもとに新しい看守の南(小出恵介)が赴任してきて……。
というお話です。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-スイッチ3

山田さんの小説は、本当に奇想天外で、面白いですね。もー、絶対にありえない国策で、10代の子供に自殺装置を埋め込んで、実験データを取るって、素晴らしい!!(笑)マジ、笑いましたが、恐くなりました。こんな荒っぽい国策、絶対にムリだけど、でも、もしかして、自殺がすごく増えたら、子供に何かを埋め込んで、自殺する要因を探ることはありそうだよなぁ。だって、バンバン自殺されちゃったら、少子化なんて言ってられないでしょ。せっかく産まれても、死んでいってしまうのでは、どうしようもないもん。

国策で、子供に簡単に自殺出来るスイッチを渡して、収容所のようなところで集団生活をさせ、自殺をするまでデータを取り続けるって、恐ろしいです。これ、スイッチっていうのは、罠のような気がしませんか?だって、スイッチがあると、押したくなるでしょ。何故だか解らないけど、押したくなっちゃう。これ、ダメでしょ。スイッチを押すとかじゃなくて、遺書を書くとか誰かに申告するとかなら、すごく自殺率減りますよね。(笑)

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-スイッチ4

収容所に突然現れた新人職員は、今までの職員とは違い、謎なんです。彼だけは、収容されている子供達の事を親身になって考えてくれているような素振りを見せます。今までには無かった温かい扱いに、戸惑う者もいれば、嬉しくて慕っていく者もいる。でも、観ているこちらは、すごく不気味に見えるんです。なんか、収容所に入っている子供達にいきなりヒーローが現れるようなことって、絶対に無いよなぁっ思っちゃうんです。私、ひねくれてるのかしら。とにかく、私には、不気味に見えました。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-スイッチ1


そして、段々と色々動いていくのですが、いやぁ、実験という名の人殺しって、恐ろしいですよね。現実では、実験動物のみでやっていると言われていますが、本当の所、解らないですよね。今回の原発事故でも、政府も東電も、情報隠しと嘘ばかりで、何が本当なのか解らないです。今、私達が社会で触れている情報は何が本当なのか解りません。まして、マスコミは、お金を出すクライアントに関してのニュースは隠蔽するし、自分達に都合が良くなるだろうニュースのみ流す状態です。本当のことなんて、何一つないこの世の中で、自分が判断したことを信じて、進んでいくしかありません。

そこで考えるのは、ロボット三原則。「我思う故に我在り」。自分がそこに生きているという事を認識するのは、自分が自分を信じなければいけないということ。たとえ実験動物として扱われ、収容所に入れられたとしても、自分の意識を失わなければ、いつの日かチャンスが訪れるかもしれないという事です。精一杯生きれば、たとえ命が短くなろうとも、悔いは残らない。人間、そうありたいと思います。いや、そうでなければやってられません。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-スイッチ5

ネタバレすると面白くないので、遠まわしな感想でゴメンナサイ。でも、この映画、面白いです。出来れば、若い人々に観て欲しいです。大人にがんじがらめにされて、身動きできなくても、自分の意思を持って、抵抗するときは抵抗して欲しい。生きていることを、ちゃんと感じて欲しいと思うような映画でした。


主演の小出くんは、いつもの明るい青年ではなく、影のある、ちょっと不思議な役です。こういう役も良いですね。そして、今回も田中哲司さん、キツイ役ですが、やっぱり上手いよなぁ。マジ、何でも出来る方ですね。好きです。若手の被験者の子達、イケメンが多くて良かったな。女の子もかわいかったです。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-スイッチ2

私は、お薦めしたい映画です。ただ、ちょっとファンタジーというか、SFチック(異世界って感じ)を、素直に受け入れられない人は、辞めた方がよいかも知れません。納得出来ないと思うので。でも、そういう世界に入り込める人には、ぜひ観て欲しいなぁ。人間というものを考えて欲しい。ぜひ、お時間があったら、行ってみてくださいね。カメ


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