「未来を生きる君たちへ」 守るべき人が居るならば、憎悪も神は許してくれるだろう。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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先日、「未来を生きる君たちへ」を観てきました。


ストーリーは、

医師アントン(ミカエル・ペルスブラント)は、デンマークとアフリカの難民キャンプを行き来する生活を送っていた。長男エリアス(マークス・リーゴード)は学校で執拗(しつよう)ないじめを受けていたが、ある日彼のクラスに転校してきたクリスチャン(ヴィリアム・ユンク・ニールセン)に助けられる。母親をガンで亡くしばかりのクリスチャンと、エリアスは親交を深めていくが……。
というお話です。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-未来4

話の舞台が、デンマークとアフリカの難民キャンプを行き来するのですが、そのギャップに驚きます。片方では、毎日のように、虐殺される女性や子供たち、片方では、学校でのイジメ問題、夫婦の離婚問題など、裕福であるが故の問題があり、まったく違う場所、違う環境なのに、同じ憎しみが渦巻いています。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-未来5

学校でのイジメにあっていたエリアスは、デンマークでスウェーデン人だから苛められていて、同じ北欧でも差別があるのだと驚きました。父親が殴られる場面でも、スウェーデン人の言葉は解り難いなどの差別的な話が出てきます。日本から見れば同じに見えるんだけど、日本人が中国人や韓国人とは違うんだって怒るのと同じなのかしら。どこへ行っても、差別というのはあるんですね。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-未来1

イジメられていたエリアスをクリスチャンが助けた事から、二人は仲良くなり、お互いを助け合おうとします。そんな時、エリアスの父親アントンが、町で殴られ、それを見ていた子供達は、アントンの取った行動に納得が行きません。これは、私も納得出来ませんでした。殴られて何も返さない、殴られっぱなし、もちろん戦いは無い方が良いに決まっています。でも、どこまでも付け上がる人間も居るのです。毅然とした態度で、相手を黙らせる事が出来ないなら、力に頼るしかありません。警察を呼ぶとか、訴えるとか。私、この場面を見て、昔の社会党の党首が言った「自分の妻が目の前でレイプされても、何もせずに我慢する。戦わない。」という言葉を思い出しました。酷い政治家ですね。人を守ろうという気持ちが一つも無い。やはり、守るものがあるのであれば、戦いたく無くとも、戦わなければならない時があるのです。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-未来3

そんな父親を見ていた子供は、自分達で決着をつけようと考えます。子供は正義感も強いし、大人の言葉を素直に受け取ってしまうんです。だから、許せない事は許せないと思うのです。大人は、そんな子供の事を考えて行動しないと、子供が突っ走ってしまうかもしれません。大したことで無いと思っても、大人は判断を気をつけないといけませんね。

もう一方の難民キャンプで、アントンは、妊婦を殺す犯人との関わりで、医者として人を助けるという自分と、人間として許されない行為をする人間への憎しみを抱く自分に、悩みます。デンマークでは、子供に、戦いは悪い事だと教えてきたのですが、絶えられない憎しみというものもあるという事に気が付くんです。どんな人間にも、堪忍袋の緒が切れる、という時があるんですよ。それは、人間なら当たり前です。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-未来2

この映画、日本人は、すごく良く解ると思うのですが、日本人は、とても我慢強いですよね。ロシア、中国、韓国に言いたいこと言われて、竹島まで取られて、それでも我慢しているんです。でも、我慢すればするほど、その怒りが爆発した時は凄い事になるんです。あんな戦争が起こらない為にも、少しづつでも怒りを発散させて行かないと、恐ろしいことになります。本当に、キチンとした行動を政治家にとって欲しいです。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-未来6

そんな人間の憎しみと、それによって起こる悲劇を、この映画は描いています。もっと、細かい色々な事が起こったり、色々な人間関係もあるのですが、すべてがまとまっていて、とても解りやすく、人間の原罪=憎悪 という事を表現しています。親子の関係も、良く描いてありました。

私は、とてもお薦めしたい作品です。ぜひ、親子の在り方、人との関わり方を考えてみてください。カメ


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