今日は、「モールス」を観てきました。
ストーリーは、
学校でのいじめに悩む孤独な12歳の少年オーウェン(コディ・スミット=マクフィー)。ある日、隣に引っ越してきた少女アビー(クロエ・モレッツ)と知り合ったオーウェンは、自分と同じように孤独を抱えるアビーのミステリアスな魅力に惹(ひ)かれ始める。やがて町では残酷な連続猟奇殺人が起こり……。
というお話です。
スウェーデン映画「ぼくのエリ 200歳の少女」のハリウッドリメイク作品です。前作が良かったので、リメイクされたと思うのですが、だからと言って、同じものをキャストを変えて作るだけなら、あまり意味が無いような気がしました。せっかくリメイクするなら、少しでもオリジナルを入れないと、前作を観ている人間には、同じものを観せられているだけなので、面白く無いんですけど・・・。
初めて観る方には、この作品、結構面白いのではないかと思います。謎の少女アビーといじめられっ子のオーウェンの絆が強くなり、段々と周りの人間に影響が出てくるんです。アビーは、一見、普通の少女に見えますが、恐ろしい少女?で、その正体が段々と解ってきます。ちょっとグロかったりしますが、まぁ、この系統の映画の中では、キレイな方かなぁ。
ハッキリ言って、私は、前の”ぼくのエリ”の方が良かったと思います。まず、キャスティングですが、クロエ・モレッツのアビー役は、ちょっと明るいイメージが拭えていなくて、前作のエリをやっていたリーナの黒髪のイメージの方が、この役には合っていると思いました。ちょっとゴシックっぽくて、暗くて妖艶な、そう、200歳だという事を考えると、クロエちゃんだと、その重さが感じられないんですよね。ちょっと残念でした。私には、キャスティングミスと思えます。
後半で、女性が襲われて、大変な事になるのですが、今回、この女性はハリウッド映画っぽく、色っぽい女性なのですが、前作では、村のオバちゃんなんですね。アメリカっぽく変化を加えたのかも知れませんが、アビーが人混みを避けて、田舎田舎を移動しているという設定なのに、このセレブっぽい女性とか、マッチョなお兄さんとかが、田舎町に合わないんですよ。こんな人間が住んでいるマンションに、どうして隠れ住まなきゃいけないアビーが越してくるんだって話です。変化は加えて欲しかったけど、基本設定を無視するのは、ダメでしょ。
やっぱり、リメイク作品だと、どうしても基の作品との比較になってしまうので、辛いですね。普通に作っても、マイナスに観てしまうので、可哀想ではあるのですが、納得行かないとこは行かないので、スミマセン。
良かったのは、オーウェン役のコディーくんかな。彼は、繊細で、ちょっとイジけているような仕草で、アビーにとっては、とても都合の良い友達になってくれたと思います。苛められている感じとか、怯えて逃げている姿が、”ああー、これは苛められるよなぁ。”っていう典型的な苛められっ子で、可哀想でした。上手いなぁ。
とりあえず、私は、「ぼくのエリ 200歳の少女」を観ていない人には、お薦めします。観ていると、あの不思議な雰囲気に取り込まれてしまい、「モールス」が物足りなくなってしまう恐れがあります。ローカル系の方が、灰汁が強いので、そちらを観ないで、この映画を楽しんだ方が良いと思われます。
夏に、ゾッとする映画を楽しんでください。グロい場面があるので、そういうのがダメな人は止めてね。
・モールス@ぴあ映画生活
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