今日は、「おじいさんと草原の小学校」 の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
イギリスの植民地支配から独立して39年後の2003年、ケニア政府は無償教育制度を導入。何百人もの子どもたちであふれる小学校を、それまで教育を受ける機会がなかった84歳の老人マルゲ(オリヴァー・リトンド)が訪れる。文字を読みたい一心で、何度も門前払いされてもあきらめない彼の熱意に動かされた校長ジェーン(ナオミ・ハリス)は、周囲の反対を押し切ってマルゲの入学を認めるが……。
というお話です。

子供の頃、どうして学校に行かなきゃいけないの?って親に質問したことありませんか?そして、今、親になって、子供にそういう質問、されたことありませんか?私、今でも、この答えが良くわかりません。だって、勉強するためっていう答えだと、どうして勉強しなきゃいけないの?ってなるでしょ。勉強って、しなきゃいけないんじゃなくて、したくなるものだと思うの。この映画を観ると、勉強をしたいという気持ちが伝わってきます。
学校は行きたい所で、行かなきゃいけないんじゃないんです。それも、勉強が目的ではなくて、未来を作るために。ケニアのような国では、未来をこれから作らなければならず、子供には、これからたくさんの道があって、どれでも自分で選べるという事を教えるために、学校があるのだと思いました。そして、子供だけじゃなく、年をとっていても、未来を選べるんです。未来を夢見て良いんです。なんだか、とってもステキな映画でした。
老人マルゲは、独立戦争の戦士として戦い、妻子を目の前で殺され、イギリスの収容所で長い間拷問の日々を送っていました。ケニアが独立出来て、一人、寂しく暮らしていたのですが、政府の無償教育制度を聞いて、自分も学校に行き始めます。日本では考えられないでしょ。でも、そういう現実が、ごく最近も続いている国があるんです。日本は、本当に恵まれているんですよ。それなのに、給食代払わない親とか、トンデモない!!
やっと学校で勉強を教えて貰い始めるのですが、年寄りが小学校に来ることに、子供の親や先生、政府などが難色を示し、何度もダメになりそうになるんですけど、頑張っちゃうんですよね~。理解してもらえるまで、校長先生とマルゲは、頑張るんです。凄いですよぉ。感動でした。
この話には、ケニアの歴史が深く関わっていて、どれほどケニアという国が、戦争や内乱で悲しい歴史を刻んできたかと言うことが、マルゲの記憶の中で描かれます。あまりにも酷い植民地支配の様子が描かれていて、涙無くしては観れませんでした。でも、戦争とはそういうものです。たとえ、目の前で家族が虐殺されても、酷い拷問を受けても、未来を夢見て勉強をする事が、国の再建、復讐へ繋がるんです。文句を言って、お金の要求をいつまでもするような国がアジアにありますが、ここに描かれるケニアの国民は、過去ではなく未来を見て、イギリスからの真の独立、精神的な決別をし、一つの国として立ち上がろうとしています。素晴らしいと思いました。いつまでもネチネチ金をせびるような国は、イヤですねぇ。国民性を疑います。
あまりに感動してしまったので、感想がどんどん出てきちゃう。すごく良い映画です。出来れば、中高生に、学校で観せたいくらいの作品です。小学生には、植民地支配の様子とかが、ちょっとショッキングなので、辛いかもしれませんが、中高生なら、理解出来ると思います。戦争の恐ろしさ、学校の大切さ、未来の為に勉強をするということ。そして、未来はいつでも大きく開いていると言うこと。自分次第で、どんな未来でも、手に入るのだと、解ると思うんです。そして、勉強するのにタイムリミットはありません。何歳になっても、遅いことはありません。誰にでも、すごい元気をくれる映画です。
私は、この映画、超お薦めです。誰が観ても、感動出来ると思います。ぜひぜひ、観に行ってください。もっと公開、広がらないかしら。色々なところで上映して欲しいなぁ。
・おじいさんと草原の小学校@ぴあ映画生活
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