イタリア映画祭8作目は、「ぼくたちの生活」を観ました。
ストーリーは、
ローマ郊外の建設現場で働くクラウディオは、妻と子供二人を溺愛し、3人目も間もなく産まれる幸せな生活を送っていた。そんなある日、建設現場のエレベーターシャフトに人が死んでいるのを見つける。しかし現場の工期が押していて、警察の介入で仕事が滞るのを恐れたクラウディオは、その死体を現場監督が言うがままに埋めてしまう。そんな事件後、直ぐに、妻が急な出産で命を落とし、クラウディオは一人で3人の子供の面倒を見なければならなくなる。妻の死の悲しみを忘れる為、仕事に打ち込むクラウディオは、段々と、お金に執着し始める。
というお話です。
この映画は、お父さんが頑張る映画です。男の子3人と一緒に眠るお父さんは、ステキ~!なんだか、まとめて抱きしめたい感じでした。ストーリーは、ちょっとまとまりがイマイチだったかな。色々な事が起きるのですが、どれか一つを大きな問題として取り上げて、他の事件は、それに関連したものとして描いた方が、どれが重要かが伝わって、観ている方も観やすかったと思います。

この内容なら、出来たら、連続ドラマとかでやったら面白かったんじゃないかな。だって、妻の死、隠蔽された死体、3人の子供、建設現場の従業員から監督になって奔走する主人公、お金のやり繰り、隣のクスリの売人夫婦、主人公の親族、などなど、内容が盛りだくさんで、どれも一つ一つならとっても面白いんだけど、全部を追ってしまうと、なんだったんだろうってなるんですよ。だから、連ドラなら、エピソードで書いていけば、すごく面白くなったんじゃないかなぁ。

イタリアの建築現場が出てきて、クラウディオが監督をしているのですが、イタリアの建築、適当ですね~。日本だったら、そんなに壁や床が歪んでいたら、即、取り壊してやり直しです。日本のお客様は納得しないですよ。でも、壁のモルタル塗りの手際は良かったなぁ。(笑)ちょっと、仕事柄、現場の状況が気になってしまいました。でも、私なら、クラウディオ、あなたに現場は任せないな。段取り悪すぎるよ~!!(笑)

父親と子供のふれあいは、とっても愛らしくて、良かったです。男手一つで3人の子供を育てるのは、とても大変なことだろうけど、難関を乗り越えた、この父親なら、きっと3人ともしっかり育てていくのでしょう。生活をするというのは、とても大変なことで、誰もがやっているけど、誰もがそれぞれ大変なんですよね。それでも生きることは素晴らしいし、歓びもたくさんある。生きているって、ステキだなって思える作品でした。
なんだか、感想にまとまりがなくなっていますが、内容自体、描いていることが多くて、それぞれの事件に関連性が無いので、こちらまで、もやもや~んって感じになってしまいました。日本公開は、どうかなぁ。面白い内容だし、結構、子供もかわいくて、感動作なんだけど、ちょっと、どうなんだろうなぁ。