「アレクサンドリア」 天才は神に作られるが、神を祭り上げる人間には敵となる。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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今日は、「アレクサンドリア」 の試写会に行ってきました。てんびん座


ストーリーは、

4世紀末のエジプトのアレクサンドリア。そこには人類の叡智を集めた“図書館”があり、図書館長の娘で天文学者でもあるヒュパティアによる、天体についての授業が行われていた。宗教を問わずに生徒を集めていた彼女だが、急速に数を増したキリスト教徒が古代の神を侮辱した事から、市民の間に争いが起きる。やがて図書館はキリスト教徒に破壊される。数年後、増大するキリスト教徒は、その支配の邪魔になるヒュパティアに狙いをつける。
というお話です。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-アレク1

宗教の歴史は、血の歴史だなって思いました。ハッキリ行って、ハリウッド系の映画では、ほとんどキリスト教が正当で、後は邪教のような位置になっていて、キリスト教がどうやってここまで大きくなって、世界を支配するほどの力を持ったのかという事は、描かれることが無いですよね。この映画は、パッと見、キリスト教がテロを起こして、その国の宗教を壊して、支配してしまったという映画です。今、私達も、西暦を使っていますよね。西暦って、別名キリスト紀元と言われ、既に私達の生活に根付いてしまっています。知らないうちにキリスト教に飲み込まれてしまっているというのが恐いです。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-アレク3

天文学者のヒュパティアという女性がいるのですが、誰よりも天文に関しての学があり、アレクサンドリアで学者たちの先生として、授業をしています。4世紀に地球が太陽の周りを楕円軌道で周っているという事に気が付くのですが、伝えられず・・・。なんたって、キリスト教やユダヤ教は、天には神が居ると言っているので、天文学など、あってはいけないんです。だから、彼らがキリスト教を布教するためには、彼女は邪魔な存在だったんです。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-アレク5

彼女の才能は、神が与えたと言っていいほどのものだったのに、神を敬い称えている信者たちによって潰されるという、とても皮肉なものでした。宗教って、最初は教本(聖書やコーランなど)に忠実に従っているのに、仲間を増やすためとか、自分の利益を増やすために、どんどん拡大解釈をして、都合の良いように曲げられて、彼らに邪魔な人間は、すべて抹殺するという解釈になってしまうんですよね。それって、神の怒りを買う事なのに、もう、自分の利益に目がくらんで、後先見えなくなるんでしょう。これだから、宗教はイヤなんだって・・・。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-アレク2

何時の時代も、宗教間の戦争は跡を経ちません。どうして相手の宗教は受け入れられないのか、不思議です。どうして、自分だけじゃなく、他人にまで自分の価値観を押し付けようとするのか。どうして、誰もが同じ神様を信じなければならないのか。どう考えても、それで利益を得る人がいるからですよね。利益を独り占めしようとするからこそ、戦いになるのではないかと思います。宗教は、その道具なんですよね。私でさえ判ることを、どうして理解しようとしないのかなぁ。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-アレク4

この映画で、宗教の恐さと、今、自分が常識と思っていることが、宗教によって曲げられてきたものかもしれないものだという事を知りました。考えれば考えるほど、すごく奥深い映画です。これも歴史ものなので、興味がある方には、超お薦め出来ますが、歴史などに興味が無いと、少し眠くなるかも知れません。でも、自分の信念を曲げないという意思の強さを持つ女性が、とってもステキなので、そういうところも観て欲しいし、歴史の深い謎を見て、考えさせられる映画なので、この春、歴史を勉強してみるのも良いのではないかと思います。

私は、好みの映画でした。建築物も美しいし、衣装も独特で、ステキですよ。私は、お薦めしたい映画です。カメ



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