今日は、「ウォールストリート」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
2001年、8年の服役を終えたゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)。カリスマ投資家の面影は消え、すっかり過去の人と成り果てていた。2008年、勤め先が経営破たんに追い込まれた電子取引トレーダー、ジェイコブ・ムーア(シャイア・ラブーフ)は恋人ウィニー(キャリー・マリガン)の父親であるゲッコーに近づき、ある提案を持ちかける。
というお話です。
バブルが弾けたところから始まり、サブプライムローンの破綻の前後のお話です。あの時、アメリカの金融市場は、こんなんだったのかな~って感じで、驚きました。本当に恐いですね。一瞬のうちに、何億と無くなって行くんです。ビックリしちゃう。こういうのって、どこかで小さな噂が出ただけで、始まってしまうんですね。本当に恐いです。でも、噂は噂だし、それに振り回されるなと思うけど、でも本当かも知れないし・・・。そして噂を流しただけでは、別に罪にもなにもならないというところが、すんごいです。仕方ないけど、でも、本当に恐い世界です。
前作で逮捕され有罪になったゴードンは、以前の経歴を使って、執筆をしたり講演会を開いたりして稼いでいるのですが、どうみても、チャンスがあれば何かしそうな、野心のようなものが見え隠れしています。そんな所に、カモとなる娘の婚約者ジェイコブが現れて・・・、となるのですが、はたから見ていても、ゴードンは、怪しげなオヤジで、いくら婚約者の父親でも、信用しちゃダメだよ~って言ってあげたくなりました。
どう見ても、あれだけ悪どい事をやったゴードンが、まっとうな人間になれる訳ないですよね~。大人しそうな顔して、良い人ぶってるんですけど、そんなはした金で満足するような人じゃないですよ。ジェイコブに助言を与えて、どんどん自分の目的を達成するために誘導しているんです。若いと操りやすいですよね。特に、頭の良い子なら、義父という立場で信用させれば、ちょっとした助言で最大の利益を出してくれる。どこまで悪いヤツなんじゃ~。そんなゴードンは、貪欲なアメリカそのものを描いているようで、素晴らしいと思いました。
ジェイコブは、金融の世界でも、次世代エネルギーを押す、優良な営業マンだと思うのですが、やっぱり若すぎます。おっさん達の悪どさには、負けてしまいます。とっても可愛いし、彼女とラブラブで好感が持てるんだけど、もっと貪欲にならないと、その世界では生きていけないよ~って感じでした。ま、そんな純なところが、彼女のお目がねにかなったんだろうけどね。
お金に振り回される人間の面白さがとても良く描かれています。バブルの時代ではなく、現代の金融低迷の状態でお金を稼ぐ人の話なので、少しでも株とか、ファンドとか、為替をやっている方には、面白く感じるかも知れません。でも、ゲッコーも言っていますが、カッコイイことを言っても、株や為替は、所詮、ギャンブルです。パチンコや競馬にハマって破産するのと、なんら変わりません。それを理解しておかないと、勘違い人間に見られます
。
”欲は善か”という文句が何度か出てきますが、欲というものは、生物が生きるために必要なものです。食欲、性欲、物欲など、欲が無ければ生きている必要はありません。だから、欲は悪ではありません。でも、善でもないと思います。人間が動物と違うのは、必要なだけ持てばいいのに、必要以上に求めるところです。私は、必要以上に欲を出して求めるのは、悪だと思います。強欲は悪、でも生きるための欲は善だと思って、これからも欲を出して行きたいなぁ。
欲が無ければ、生きている意味が無い。欲があるからこそ、仕事もして、遊びもするんです。生きる糧なので、欲は大切です~!!
と言う訳で、私は、この映画、お薦めしたいと思います。でもね、申し訳ないけど、前作よりかは、面白いとは思えませんでした。やっぱり1作目の方が、なんでも面白いよね~。前ほどの鋭さとスマートさは、無くなっています。映画自体が、ちょっと草食系になっちゃった感じ。1作目は、肉食系だったもんね。
そういえば、懐かしいあの人が、一瞬だけ出てきます。1作目を覚えている人は、楽しめます。出来れば、1作目を観てから、観に行ってくださいね。
・ウォール・ストリート@ぴあ映画生活
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