先日、「しあわせの雨傘」を観てきました。
ストーリーは、
スザンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は毎朝のジョギングが日課の幸せなブルジョワ妻だったが、ある日、雨傘工場を運営する夫ロバート(ファブリス・ルキーニ)が心臓発作で倒れ、雨傘工場を切り盛りすることに。亭主関白の夫の下で押し黙る日々を送っていた彼女だったが、子ども、昔の恋人、工場の従業員たちの協力を得て予想外の本能が目覚めていく。
というお話です。
あのカトリーヌ・ドヌーブさんがジャージ姿でランニングって、ビックリでしょ。でも、とってもかわいいんですよ。1977年、まだ、男性優位の時代に、頑張っちゃう女性のお話なんですが、その頑張っちゃうのが、孫もいるおばあちゃんで、今まで経営なんてやったこともない女性なんて、笑えるでしょ。夢のような話なんです。でも、とっても楽しいの。

この映画、ただのコメディと思っていると大間違いで、ちゃんと訴える事があります。女性が、夫の付属品のように扱われてきたこの時代、ちょっとしたきっかけで社会へ出た彼女が、強引な夫の経営とは違い、会社も家庭のように柔らかく包んで経営し、成功を収めていく。そして・・・という話で、ただ、女性の地位の向上というだけでなく、人の上に立つものは、部下の声を聞き、柔軟に対処して、部下と同じ立ち位置に立つべきであるということを教えてくれます。
でも、ただ女性が強いだけではなくて、ちゃんと女性らしい振る舞いと、身だしなみ、言葉遣い、すべてドヌーブは完璧です。女性が男性と同じように戦ったって、負けるに決まってます。男性を立てるときは立てる、助けるときは助ける、でも譲らないところは譲らない。女性は、女性としての戦い方があるんです。ただ、きゃんきゃん吼えるだけでは、誰も相手にしてくれません。
そして子供達。母親をお飾りで何も出来ない人と思っていたら、すごい人だったということに気づき、応援する子と反発する子、分かれるんですね。今までの自分が知っている母親じゃなくなり、受け入れていく子供と、どうしても違和感が残り、理解したくない子と、二通りあって、面白いと思いました。まぁ、どうして分かれるかは、他の原因もあるんだけど、これは、ネタバレになるから言えません。
そうそう、70年代ファッションもステキです。レトロだけど、色や柄がとってもステキなの。ジャージ姿も良いけど、やっぱりドレスは、さすがです。スザンヌの若い頃の回想が何度もあり、そちらも、もっとレトロで、おしゃれで、ステキです。帽子も良いしね~。ファッションは、必見ですね。
この映画、私は、お薦めしたいです。観た後、なんだか、スッキリしました。私達の母親の時代、女性も頑張ってくれてたんだなって思える作品です。私達も頑張らないとね。女性は、元気が出る映画です。
・しあわせの雨傘@ぴあ映画生活
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