今日は、「太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男」 の試写会に行ってきました。
完成披露試写だったので、舞台挨拶がありました。
竹野内豊、唐沢寿明、井上真央、山田孝之、中嶋朋子、岡田義徳、ショーン・マクゴーヴァン、平山監督、チェリン監督がいらっしゃいました。この映画は、日本側を平山監督、アメリカ側はチェリン監督が描くという面白い作り方をしています。挨拶の内容は、明日のワイドショーを観てね。唐沢さんが、またもぶっ飛んでます。(笑)
竹野内さんと井上さんのお誕生日が近かったので、お祝いをしました。花束を渡しに、この映画の主人公、大場大尉の息子さんと、最後の47人の中の一人だった方がいらっしゃったので、この映画が実話であるということを実感させられました。

ストーリーは、
1944年、太平洋戦争末期、玉砕の島サイパンにアメリカ軍から“フォックス”と呼ばれ、畏れられたひとりの日本人がいた。大場栄大尉。男は最後、47人になりながらも仲間の兵士たちと共に、16カ月もの間、敵に立ち向かい、多くの民間人を守り抜いた。彼の誇り高き魂が、味方の日本人だけでなく的側のアメリカ人の心をも大きく動かしていった……。
というお話です。

実話の映画化なのですが、サイパン島での日本兵の戦いや状況は、今まで映画化も無ければ、小説でも読んだことが無かったので、驚きました。こんな状況だったんですね。
日本人は、天皇の下、絶対服従が原則だし、誇りを重んじる民族なので、アメリカ人には理解出来ないというのもよく解るし、反対に、日本人も、大きくて野蛮に見えるアメリカ人を理解出来ず、戦争が終わっても、お互い歩み寄れなかったというのは、とてもよく解りました。
戦争映画ではありますが、とても現実っぽいというか、カッコイイアクションとか殺し合いはありません。戦争という過酷な状況の中で、最初は、死ぬ事を良しとしているように見えるのですが、だんだんと生きるということを受け入れていくというか、生きる事が未来の日本の為になるということを理解していくような感じが出ていて、感動しました。戦争の時に、日本人としての誇りを胸に頑張ってくださった方がいたから、今の私達がいるのだと思い、本当にありがたいことだと思いました。
サイパンでは、アメリカ兵に捕まって捕虜になると、拷問を受けて殺されると、日本人は思っていたようで、皆、身投げをしたり、自殺をしていたようです。確かに、サイパン戦で、日本人が酷い殺され方をしたり、色々あったらしいですが、それは戦争という状況下での少しの話しで、ほとんどは、捕虜として、普通に生活をさせてもらっていたようです。だから、アメリカ人は、どうして日本人は自殺するのか、理解出来ずに悩みます。でもね、戦争状況で相手の捕虜になったら、何されるか判らないし、拷問されて仲間を裏切って死ぬより、自分の手で死んだ方が良いと思うのは、今でも同じではないでしょうか。私は、日本人だからそう思うのかなぁ。普通だと思うけど・・・。
唐沢さんの役が、あまり良く解りませんでした。大場大尉に付かず離れずだけど、普段、なにやってんだか解らなくて、彼が必要だったのか、実際にいたから描いていたのか解りませんが、映画の内容的には、なんの役にたっていたのか解りませんでした。とってもカッコ良かったけどね。それと、井上さんの看護士役も、親を殺されたから米兵を恨んでいるというのは解るけど、どうして仲間にまで冷たくしているのか解らない。自分勝手な事をやって仲間を殺されたり、酷い女性なんです。全然、同情出来ませんでした。
この映画、原作を読んでみたいなぁって思いました。どうも映画だけだと、大場大尉の気持ちや日本人の誇りなどは解ったのですが、脇役の方の必要性が納得出来なかったり、もっと深い何かがあったのではないかと思えて、少し心残りです。
私は、戦争映画としては、訴えるものがキチンと描かれているし、戦いをカッコよく描くのではなく、人殺しをしているのだということを解るように描いているので、若い人から年配の方まで、色々な方に観ていただける作品だと思います。ただ、ちょっと、人物が多くて、すべてを描ききれていないのが心残りです。でも、私は、お勧め出来る作品だと思います。日本人の美しい心、そして誇りを重んじる性質、約束を最後まで守ろうとする強い精神、今の日本人が忘れがちな物を、思い出させてくれます。今の政治家に、この映画を観せたいです。
・太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-@ぴあ映画生活
太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男 - goo 映画
「太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男」の映画詳細、映画館情報はこちら >>