「ハンター」 初めてのイラン映画鑑賞。驚きの連続と、迫力に拍手! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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東京フィルメックスの5作目鑑賞は、「ハンター」です。ヘッドフォン


ストーリーは、

選挙を目前に控えたテヘラン。刑務所から出所したアリは、夜警として働きつつ、郊外の森で趣味の狩猟に余暇を費やしていた。アリにとっての不満は、仕事のために妻と6歳になる娘と過ごす時間が限られることだった。ある日、街中でデモの群集に警官隊が発砲するという事件が起き、そこに居合わせた妻は志望、娘は行方不明となる。必死に娘の行方を探すアリだったが、警察ではたらい回しにされ、全く手がかりが得られない。自爆放棄になったアリは、猟銃を手に、ある行動へと出る・・・。

というお話です。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-ハンター2

イランの監督作品で、イランでこんな映画が作れるのかと思うほど、考えさせられる映画でした。監督は、ちゃんと政府の許可を全部取って、撮影をしたそうです。でも、上映はされていないそうです。政治への批判や国家権力への不満などが描かれているので、国の許可を取って撮影したにも関わらず、上映出来ないという、国の安定が無いって大変なんだなと思いました。


別に、直接的に批判しているわけではないのですが、政治が安定しないから人民の不満も溜まり、警官隊との衝突が起こっているのだと判る作り方なんです。そうですよね。選挙をしても、人民が選んだ人が代表になれなくて、政府に都合のよい人ばかりが代表になるのでは、選挙の意味が無い。だからデモが起きてしまうんです。そんなデモに、普通に生活している人間が巻き込まれて死亡するって、決して起きてはいけないことだし、警察が発砲するって、どういうこと?責任取れって!!


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-ハンター4

警察では、事件が起きてもたらいまわしされます。でも、このたらいまわしって、日本の警察もそうですよね。凶悪事件ならまだしも、普通の失くし物とか、ちょっとした事故とかは、すんごい待たされて、話すのは5分とか、いい加減にしろって思います。だって、待っている横では、ベラベラ世間話している警察官が何人か居るんですよ。自分の仕事じゃないからって、客を待たせている横でダラダラしてるって、普通の会社ではありえないです。これこそ公務員の怠慢ってやつですね。


父親が警察に行き、妻の死体を確認して、娘の行方を捜してくれるように依頼するのですが、やる気があるのか、酷い態度でした。で、娘を探して探して、その後、ある事が起きるのですが、ま、父親が怒るのも無理はありません。これ、どこに住んでいようと、父親が子供を思う気持ちは変わらないです。色々考えさせられる展開でしたが、正義ってなんだろうって思いました。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-ハンター1

で、驚いたのは、日本でイランの情勢などの映像を観ると、兵士が銃を持ってウロウロしている姿とか、砂漠みたいに砂だらけの町並みとか、貧しい難民達の姿しか見ていなかったのですが、この映画で映っているテヘランは、高速道路も整備され、誰もがマンションで良い暮らしをしていて、子供達は学校に通っている。街にも、物が溢れていて、日本とほどんど変わらないんです。ビックリでした。やっぱり、こういうイランの映画を日本でも上映して、イランという国の現状を、日本人も知ったほうが良いですよ。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-ハンター3

私は、これ、日本公開して欲しいと思いました。普通、日本でイラン=テヘランなどの日常とか街並みとかって、知ることが出来ないし、彼等がどんな生活を送っていて、何を考えていて、宗教ばかりにこだわっているのではないのだと言う事が判ると思います。面白いと思いました。日本は平和な国なので、色々な問題のある国の映画なども受け入れて、視野を広げていく必要があるのではないでしょうか。

映画自体も、面白いものです。これだけ面白くて、知らない国を知ることが出来るなら、儲けもんでしょ。カメ



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