「ビー・デビル」 見て見ぬ振りをする人間が、誰よりも悪人である。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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東京フィルメックスの3作目は、「ビー・デビル」を観てきました。


ストーリーは、

ソウルの銀行に勤める30代の女性ヘウォンは、ストレスから仕事でミスを犯し、休暇をとるよう命じられる。ヘウォンは幼い頃祖父母と暮らしたムドゥ島に行き、長奈々ジムのボクナムに再会する。だが、島で唯一の若い女性であるボクナムは、夫から虐待され、島の人々からも奴隷のように蔑まれて悲惨な生活を送っていた。ボクナムはこの島から連れ出して欲しいとヘウォンに頼むが、ヘウォンは関わり合いを避ける。遂に、ボクナムは幼い娘とともに島を脱出しようとするが・・・。

というお話です。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-デビル1

衝撃的な作品でした。まず、最初のシーンで、複数の男に暴行を受ける女性が助けを求めてくるのですが、主人公のヘウォンは、車のパワーウィンドウを閉めて、見て見ぬフリをします。そう、この映画は、加害者や被害者を描くのではなく、その事件を見ていて、何もしなかった傍観者の罪を描いています。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-デビル2

いつも思うのですが、ニュースで色々な事件が報道されますが、誰も気が付かなかったのかな?とか思う事件ってありますよね。まして、TV局で放送しているのに、カメラで撮影していて、助けてあげないのかな?と不思議に思うことがあります。普通、目の前で人が苦しんでいたら、助けるのが普通じゃないの?助けないって、それ、罪ですよね。そんな無責任な人間が、誰よりも悪人なのではないかという事を、この映画では言っています。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-デビル3

ボクナムという不幸な女性が出てきて、島の住民全員から虐待を受けています。子供の頃から、島の外に出て行くことも出来ず絶えているのですが、この彼女が大変な事になります。人間を人間として扱わないなんて、あってはいけないことだし、誰かが助けてやらないと、必ずそのツケを払わなければならなくなるんです。本当に、観ていて、彼女が可愛そうで、どうして反撃しないのか、ムカつきました。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-デビル4

あまりの衝撃作なので、あまり書けません。感想を書くと、全部ネタバレしなきゃいけなくなるし、でも、この衝撃を皆さんにお伝えしたいという気持ちで、辛いなぁ・・・。観ていて、瞬きを忘れるほど、映画から眼が離せなくなります。すごいです。ホラーじゃないんだけど、ホラーと言って良いほどの衝撃を受けました。これ、公開されたら、ぜひ観て欲しいなぁ。この作品も、来年の春頃に公開と言っていました。今年のフィルメックスで、私が観ている作品は、今のところ、全部、日本公開されるようです。確かに、すごい作品ばっかだもん。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-デビル5

監督は、本作がデビューとなりますが、キム・ギドク監督の助監督を勤めていた方です。カンヌなどで、高い評価を受け、やっと日本で公開です。人間の暗い部分と美しい風景で、恐怖を描いていく衝撃作です。ぜひ、公開を待っていてくださいね。面白いです。お奨めします。カメ


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