7日目の2作目は、「ウィンターズ・ボーン」を観ました。
ストーリーは、
17歳のリー・ドリーは、自分の保釈金を確保するために持ち家を利用して何の痕跡も残さずに失踪した父親を探すことになる。彼女は自分の家を失ってしまう可能性に直面し、オザークの森へと向かう。そしてアウトローの親族が掲げる沈黙の掟に挑戦し、家族を救うために自らの命を危険にさらすことになる。彼女は親族による嘘や口実、さらには脅しを耐え抜き、バラバラの情報を繋ぎ合わせて真実を知り始める。
というお話です。

小さな田舎の村では、今でも地域の掟のようなものがあって、それに背いたものは排除されるという厳しいもので、警察もなにも役に立たないんです。そんな地域で、親が役に立たず、兄弟3人で身を寄せ合って、必死で生きている姿が、とても感動を誘います。
最初、兄弟だけみたいに見えて、親はどうしちゃったんだろうなって思うんだけど、ちゃんと母親は居て、父親が行方不明になっているの。母親は精神を病んでいて、子供が話しかけても、あまり解からないような状態です。だから、借金の担保に土地と家を取られちゃうと聞いて、もう、どうしようもなくて、相談できる大人を探すんだけど、誰も相談を聞いてくれる人も居なくて、観ていて、本当に可愛そうです。
弟と妹は、まだ小さくて(3才と7才くらいかなぁ。)、色々な事が起こっても、まったく解からないので、ま、それがせめてもの救いかもしれないですね。辛い話をしてきても、家に帰ってくると、弟妹が、可愛く転げまわって遊んでいたりして、少しホッとするんです。
ストーリーを聞くと、暗くて重いような気がしますが、大自然の中で、必死に生きている彼女と家族たち、そして、辛い辛い道を通り過ぎたところに、ちゃんと未来が見えてくるというのが、とてもステキな映画だと思いました。もちろん、田舎の村の厳しい掟があるけど、人間として、一人前になった彼女は、家族を守っていけるだろうという未来が、全ての救いになります。
ちょっと衝撃的な場面などもあるけど、でも、私は、お奨め出来る良い映画だと思いました。観た後、なんとなくホッと気持ちが温かくなるし、力が沸いて来る感じです。日本公開は、ちょっと判りませんが、もし公開になったら、単館系で、結構、人が入りそうな作品だと思いました。せめて、DVDだけでも出して欲しいなぁ。