4日目の2作目は、「そして、地に平和を」(コンペティション) を観ました。
ストーリーは、
ローマから少し離れた郊外で、3つの物語が平行し、運命がそれらを結びつけていく。元服役囚のマルコは、昔の友人グラウコとマウロのため、コカインの取引をしようと戻ってくる。ファウスティーノ、マッシモ、そしてフェデリコは、ドラッグやいいかげんなものに溢れた日々を過ごしている。ソニアは大学生だが、カジノクラブで働いている。ほんの些細な出来事によって、彼らは火事や流血、そして暴力の痕跡を残すことになる。
というお話です。

荒廃した現代のローマ郊外を描いているそうです。こんなに酷い状態なのかと、驚くと思います。もちろん、似たような出来事が日本でもいくつか起きていますが、警察が取り締まりを強化してくれれば、普通、市民は喜ぶじゃないですか。だけど、ローマでは、裏家業がたくさんあるので、警察にウロウロされたくないんです。でも、犯罪はすごく多くて、自分の身内と思っているような女の子などが被害にあってしまう。
荒廃したローマ郊外では、未来が見えないような状態だということが、この映画で解かります。

3つの話の人物たちは、同じ町の直ぐ近くにいて、ある事件がきっかけで、関わっていくのですが、観ていると、誰が悪くて、誰が良いのか。酷いことが起きて、暴力がはびこるけど、一人ひとりは、孤独で寂しくて、何かをしていないと落ち着けないような、そんな世界で、もがいている姿が痛々しく見えました。
先が見えなくて、このまま、地に落ちたまま、平和もこないという感じで、ちょっと落ち込みました。少しは希望が欲しかった。確かに、今、この地域は、荒れてしまってどうしようもなくなっているかも知れないけど、でも、嘘でもいいから、映画なのだから、希望が欲しかったです。辛い映画でした。
この映画は、日本公開あるかなぁ・・・。暗くて悲しい映画なので、あまり一般向けとしては難しいのではないかと思いました。もし、公開があるとしたら、落ち込むかもしれないので、元気な時に観るようにしてくださいね。