今日は、「終着駅-トルストイ最後の旅」を観てきました。
ストーリーは、
トルストイ主義者の青年・ワレンチンはトルストイの秘書に採用され、トルストイと同居する事となる。トルストイの妻・ソフィヤと対立するトルストイの一番弟子・チェルトコフから、ソフィヤの動向を報告するよう命じられていたワレンチンだが、ソフィヤにも気に入られ、トルストイ夫妻が深く愛し合っている事を知る。しかし、ソフィヤとチェルトコフの板挟みになり苦悩するトルストイは、娘・サーシャを連れて家出するのだった…。
というお話です。
トルストイの作品は、何作か読んではいても、トルストイその人は、あまり知らなかったので、今回、とても面白く観る事が出来ました。髭が長くて、サンタクロースさんみたいでしたね。でも、タダの優しいおじいさんじゃなくて、しっかりしていてユーモアもあって、やはりトルストイだなって感じでした。

トルストイの奥さんが悪妻だと言われていたらしいのですが、この映画を観る限り、女性の目から見ると、すごく解かるなぁって思います。だから、悪妻とはまったく思えませんでした。
だって、自分と一緒にずーっと作品を作ってきたのだし、いきなり主人が著作権をフリーにするって契約なんてしたら、やっぱり腹が立ちますよね。それは、お金の問題じゃなくて、作品って、自分達の子供みたいなものでしょ。それを勝手に手放すっていうのが納得出来ないのは当たり前です。それに、主人を愛していれば、ある程度の独占欲というものがあって、周りの男友達とばかり楽しそうに過ごしている姿を見ていると、段々と自分だけ疎外されているような気持ちになって、ヒステリーも起こしてしまうかも知れません。私も、あまりにも主人が友達とゴルフ三昧していると、寂しくなって、文句が出てしまいます。だって、一緒に居られないんだもんっ!!

トルストイは、色々な考え方を広げたのだと思いますが、その受け取り方によって、随分変わってくるんだなと思いました。ある人は、厳格な教えのようなものを守って、ある人は、自由な愛を自分なりの解釈で楽しんだりと、色々な考え方があるものだと思いました。でも、当のトルストイは、結構自由に楽しんで、好きなことをしていたようですね。なんだか、トルストイも人の子なんだと、身近に感じました。
ヘレン・ミレンもステキだったし、やっぱり私は、マカヴォイさんが大好きでした。あまり派手ではないんですが、その表情とかで、その時の気持ちがすごく解かって、いいんですよね~。本当にだーい好き。(*^。^*)
この作品は、誰もが感動出来る愛のお話ですが、出来れば、年を重ねた方の方が、より感動出来ると思います。夫婦の愛の形とか、子供が巣立ってしまって、どの子供がどちらに味方しているかとか、淡い恋ではなく、深い愛を描いているんです。だから、そういう愛を感じた人や今感じている人の方が、感動するだろうなぁ・・・。若い子には、この深さや、愛の為の嫉妬などが伝わらないかも知れません。
・終着駅-トルストイ最後の旅-@ぴあ映画生活
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