今日は、”パーマネント野ばら”を観てきました。
ストーリーは、
なおこは夫と離婚し、娘の一人娘のももを連れて実家に戻った。実家では母・まさ子が「パーマネント野ばら」という美容室を営んでおり、毎日近所の女性たちが詰めかけては男の思い出や恋の話に花を咲かせていた。何度も再婚を繰り返したまさ子は最後の夫・カズオとは別居中。カズオは別の女性と同居しており、なおこに取り成しを頼んできた。そんななおこは、高校教師のカシマと、誰にも秘密でひっそりとした交際を続けていた…。
というお話です。
西原さんの作品、”女の子ものがたり”以来でした。”女の子ものがたり”がとても良かったので、今回はどうかなーって、期待半分、前よりはダメだって思う気持ち半分で観に行ってきました。 ぶっちゃけ、良かったです。前作とは違う意味での、女性の気持ちを純粋に美しく楽しく描いてあって、好きですね。
この作品には、たくさんの女性が出てきて、みんなタイプが違うんですけど、でも、誰もが男運が悪いんですよねー。その運の悪さがとんでもなく酷くて、そんな男捨てちゃえよ~ってヤツばっかなの。でも、超面白いんですよ~。でね、パーマ屋でエロ話をおばさん達が話していて、それが、もー、子供には聞かせられないような話なの。ホントに、このおばさん達、たのしそうだなーって思います。とっても下品なんだけどね。
面白いんだけど、この話は、恋の話。ネタバレになるから、あんまり書けないけど、忘れられない恋、別れた主人、今の主人、新しい恋、色々な恋愛の形が出てきますが。女性って、恋をすると、どんなにおばさんでもかわいくなるし、どんなに苦しい恋でも、恋をしている時は輝いているんです。
昔の恋が途切れてしまったままだと、女性って忘れられないじゃないですか。忘れたと思っても、さざ波のように思い出し、忘れ、また思い出しの繰り返しだと思うんです。そんな昔の恋と、今現在の恋が、なおこには支えになって、娘と母親と、パーマネント野ばらで静かに暮らしていて、それをみんなが見守っているんですけど、雰囲気がとっても良いんですよ。

周りを固める母親役の夏木さん、ステキでカッコイイです。友達役の小池さんと池脇さんは、タイプはまったく違う女性なんだけど、どちらも強烈で、面白いですよ。二人とも、とってもなおこの事を思っていて、優しいの。友達の優しさって、結構、ジーンと来ますよね。集まってきているおばちゃんたちも、みんな温かくて、面白い。なおこの義父の宇崎さんも、ステキなお父さんだったなぁ。出演者がとても良かったですね。

この映画、女性にとっても優しいお話です。落ち込んだり、寂しくなったら、この映画を観ると、少し、「あ、大丈夫かも。」って思えるかもしれません。ぜひ、ステキな人達を観に行ってくださいね。
つけたしですが、レイ・ブラッドベリの「みずうみ」っていう短編があるんです。その小説から受ける空気と、この映画の最後の方に受ける空気が似ていたような気がします。自分がいま居るところが、どこかわからなくなってくる、そんな雰囲気が似ているんです。もし、良かったら、短編集に入っているので読んで見てくださいね。
・パーマネント野ばら@ぴあ映画生活
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