今日の2作目は、”頭をあげて”を観ました。
ストーリーは、
造船所で働く熟練工のメロは、アルバニア人のデニーザとの間に出来た息子のロレンツォを男手一つで育てていた。自分が成功出来なかったボクシングを息子にやらせ、チャンピオンにするのが夢だった。自分の手でロレンツォを育てていたメロだが、有力ジムのトレーナーがロレンツォを目に留め、そのトレーナーに息子を預けることにする。ロレンツォは新しいトレーナーの下、練習を重ねるが、そのジムで出会ったルーマニア人のアナと恋に落ちてしまう。メロは、ボクシングに打ち込めなくなると思い、アナとの交際を反対し、納得出来ないロレンツォは自爆放棄になりバイク事故で脳死状態に陥ってしまう。絶望したメロは・・・。
というお話です。
内容の前半は親子の関係の話で、後半は、脳死してしまった息子の臓器を提供してからのお話となります。
まず、親子の話ですが、親が自分の夢を子供に押し付けるのは、結構、ある事だとは思いますが、度が過ぎると、やっぱりかわいそうですよね。この息子も、ずーっと管理されて、自由が無く、息が詰まりそうになっているんです。そして、あるきっかけで事件が起きてしまう。もし、事故が起きていなくても、必ず父親とぶつかる事になったのだと思います。親子の関係って、仕事やスポーツなど、生活以外のことが関わってくると、どうしてもぶつかる事が出てくると思います。親は自分の子供だから、なんでも自分と同じだと思うのでしょうが、子供としては、親のようにはなりたくないとか、親とは違うんだっていう気持ちが少なからずあるので、それを解かってあげて欲しいですね。
後半の臓器提供からのお話ですが、脳死したからって、身体は温かいのですから、提供するのはとても辛い決断を強いられると思います。この臓器提供って、譲ってもらいたい人は沢山いるのでしょうが、譲る方は、やっぱり、誰にその臓器が行くのか、気になりますよね。私の家族が、もし、脳死になって、臓器提供を求められたら、提供をしてあげる代わりに、必ず相手が誰なのか知らせてもらうという条件を出すと思います。教えないのって、きっと金銭的にどーのこーのって問題が出てくるからだと思うのですが、金銭の問題じゃないんです。自分の大切だった人の一部を誰かが持っていくのならば、相手にもそれなりの努力をして欲しいんです。人から臓器を貰っておいて、ラッキーって感じで悪い事をやるような人間なら、提供して助かって欲しくない。私、間違ってますかね。どうしても納得出来ないんです。
この映画でも、心臓を提供してもらった人が出てきて、父親が複雑な思いをするのですが、解かるなぁって思いました。変な人だったら、納得するのに時間が掛かりますよね。
色々あるのですが、最後には、明日に向かって頭を上げて行こうっていう気持ちが表現されていて、ホッとしました。もし、観る機会があれば、一度観てみてほしいと思います。
