今日は、イタリア映画祭で、4作品鑑賞という強行をしました。辛かった~。
まず、1作目は、”それもこれもユダのせい”です。

ストーリーは、
前衛劇の演出家イレーナは、ドン・イリディオ司祭の要望で、刑務所内での受刑者による舞台をてがけることになった。恋人とのすれ違いが続く中、彼女は様々な過去を持つ20人の男たちとダンスや音楽を生かした現代劇を制作し始める。彼女は司祭に提案されたキリストの受難劇をしぶしぶ受け入れるものの、誰も裏切り者のユダの役をやりたがらない。そして、彼らの生き生きと歌い踊る姿を見て、裏切りや犠牲、死とは無縁の新しいキリストの物語を思いつく。初めは対決していた刑務所長リベロと恋愛感情が生まれていたが、それを、受刑者に知られてしまい、彼女は舞台か恋愛かの選択を迫られる。そして・・・。
というお話です。

ドキュメンタリーをたくさん撮っている ダヴィデ・フェラーリオ監督の新作です。日本では、”トリノ、24時からの恋人たち”が有名ですよね。監督自身も、イタリアの刑務所に慰問に行ったり、協力しているそうです。

出演者のほとんどが実際の受刑者で、役者は、主要3~4人ほどだそうです。それなのに、すごく上手いの。ビックリしますよ。最初は、胡散臭い女だと思っていて、イヤイヤながら演劇に付き合い始めるんですが、誰もが、だんだんと、そのリズムに乗って楽しげに踊り出すんです。受刑者たちの結束も固くなり、イレーナを信用し始めるのですが、そんな時に、彼女が所長と付き合っていることがバレちゃって、裏切り者=ユダって思われてしまうんです。彼女が秘密をバラした受刑者に向かって、”ユダ!”って言うところも観ものかな。なんだか、深刻そうな内容なんだけど、すごく笑えます。

日本の刑務所って暗いイメージがあって、普通に生活していると全く接点がないですよね。それに比べて、イタリアの刑務所は、結構明るくて、受刑者も生き生きしているように見えました。でも、どの受刑者も、それぞれ罪を犯して、それを償っているんでしょうね。なんだか、不思議です。
とても楽しめて、ちょっと考えさせられる、コメディ映画です。もし、機会があったら、ぜひ観て欲しいですね。
