「告白」 原作:湊かなえ  | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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今日は、あまりにも衝撃的で一晩で読みきってしまった”告白”湊かなえ作 について書きたいと思います。本


ストーリーは、

市立S中学校、1年B組。3学期の終業式の日、担任・森口悠子は生徒たちに、間もなく自分が教師を辞めることを告げる。原因は“あのこと”かと生徒から質問が飛ぶ。数カ月前、学校のプールで彼女の一人娘が死んだのだ。事故死と判断されたが、娘は事故死ではない、このクラスの中の2人に殺されたのだと、犯人である少年2人を「A」・「B」と匿名で(但しクラスメイトには分かる形で)告発する。警察に言うつもりはないが、その2人には既に復讐を仕掛けた…と宣告する。

というお話です。


このあらすじが序章で、すごい展開になります。この小説は、おどろきの展開を見せます。色々な小説を読んできましたが、これほど衝撃を受けて、のめり込んでしまった小説は久しぶりでした。

このすごい話が、映画化されたということで、どのように映像化されているのか、とても楽しみです。特に監督が、あの”下妻物語””嫌われ松子の一生”の中島監督だと聞いて、期待が倍に膨らんでしまいました。この凍りつくような結末が、凍りつくのを通り越して、爆裂するのではないかと思います。


中学校の犯罪と聞いて、すぐに”いじめ”での被害とかを想像してしまいますが、まったく違います。これは、子供の精神的な闇を描いていて、その闇を覗いてしまった大人=先生が、子供だからと言って、手を抜かないところが素晴らしいっ!!もし、私も、この小説のような出来事が身近に起こったならば、こういう方法を取らざる得ないでしょうね。司法に任せたら、未成年ということで、まったく更生しないまま社会に戻ってしまうのでしょうから。


子供だから更生出来るとか、若いから変われるとか、はっきり言って、遺伝子に組み込まれた凶暴性というものは取り去れないと思うんです。シャッターアイランドなどに描かれるロボトミー手術というのは、今は人権問題などでストップされていますが、人格が変わらないのであれば、人格を無くすしか無いと思うんです。徹底的に一度潰して、そこから這い上がってきたら少しは認めてやるとか、子供でもなんても、罪は償うべきだと思います。そこを適当にしてきたからこそ、今、自分の子供を殺すとか、動物でもやらないようなことを人間がやるような事が起きているのだと思います。


この小説、ぜひ、映画を観る前に読めるようでしたら読んでいただけると、面白いと思います。文章で、ここまで人を震え上がらせるのですから、映像になったらどうなるのか、すごく楽しみです。でも、あまり期待しすぎるのも、いけないかもしれませんね。どっちが良いのか判りませんが、小説を読んで、まったく残酷な描写も無くて、ここまで怖いと思ったのは久しぶりです。そして、人間って、スプラッタ的な残酷より、精神的な残酷の方が心に深く残るのだということを思い知らせてくれた作品でした。

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)/湊 かなえ
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この小説、すごくお勧めです。カメ
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