先日、”花のあと”を観てきました。
ストーリーは、
東北にある海坂藩。女でありながら男顔負けの剣術の腕を持つ以登(北川景子)は、一度だけ竹刀を交えた江口孫四郎(宮尾俊太郎)に一瞬にして恋心を抱く。しかし、以登、孫四郎ともに決まったいいなずけがおり、以登はひそかな思いを断ち切って江戸に留学中のいいなずけの帰りを待ち続ける。数か月後、藩命で江戸に向かった孫四郎が自ら命を絶ったという知らせが入る。以登は、納得出来ず、自分の許嫁に何故孫四郎が死んだのか調べて欲しいと相談するのだった。
というお話です。
藤沢周平さんの短編を映画化したそうで、とても良い出来でした。私、あまり時代劇は観ないのですが、藤沢さんの作品ということで観に行ったんです。じーんと心に沁みる、ステキな作品でした。主人公の以登は、とても素直なまっすぐな性格で、この時代の女性としてはとってもノーマルな女性です。ただ一度手合わせをした男性に思いを寄せてしまうのだけど、許嫁が居ることもちゃんと納得しているんです。ほっんとに、日本女性って、こんなにステキだったんだと感動するほどでした。北川さん、ステキな女性を演じてくださってありがとう!

そして、役に立たなさそうな許嫁(甲本雅裕さん)が、また、すごくイイ味出してるんですよ~。上手い!!彼が一番の活躍者であり、一番いい役なんじゃないかしら。こういう男性って、一見、モテなさそうだけど、結婚するとすごく良い夫になるんでしょうね。良いなぁ。女性は、見た目じゃなくて、こういう男性を捜した方が良いですよ。
そして、父親役の國村さんがステキでした。娘に剣術を教えて大切に育てているけど、でも家のために嫁に出さなければならない寂しさがこちらにも伝わってくるような深い演技でした。おとうさ~んって感じなの。ステキでしたね~。

映像も、とっても綺麗でした。東北(撮影は違うみたいだったけど。)の桜、紅葉、雪、など、四季の風景を美しく描いてくれていて、特に、桜がキレイでしたね。ちょうど、今、桜の時期だったので、自分の周りでも見れて、映画でも観れて、なんだかリンクしていて、良かったです。その時代に自分も飛べそうな気持ちになりました。
主演の北川さん、剣術、すごく練習したのでしょうね。難しい事は解りませんが、斬り合いなどの殺陣が、とってもきれいで安心して見ていられる感じでしたよ。下手な殺陣だと、観ている方も、観心地が悪いというか、気持ちよく無いんですよね。だけど、この映画の殺陣は、安心して観ていられました。北川さんの努力に感動です。

この映画、日本人なら、ぜひ観に行ったほうが良いと思います。日本人の美しくて気高い心が良く描かれているので、本当の日本人はこうあるべきだということを、観てきてください。お奨め作品です。
出来れば、若い方に観ていただいて、こういう芯のある女性の強さって美しいよ~って解って欲しいな。
花のあと@ぴあ映画生活