「NINE」を観てきました。ミュージカル映画です。
ストーリーは、
イタリアが世界に誇る映画監督、グイド・コンティー二。だが豊かなはずの想像力が突如として消え果てた彼は、9作目となる新作の脚本を一行も書けずにいた。決まっているのは主演女優だけ。追い詰められた彼は、ついに新作の記者会見から逃げ出し、海辺のホテルに身を隠す。そこで人生に影響を与えた美しき女性たちの幻想に逃避し、現実世界では呼び出した浮気相手と妻に救いを求めるグイド。だが間もなく、プロデューサーに居場所を突き止められた彼は、また映画製作という戦場に連れ戻されてしまう…。
というお話です。
すごいスタイリッシュでオシャレなミュージカル映画でした。でも、これ、映画にする必要あったのかなぁ。私は、これ、生のミュージカルで観たかった。出演者が、とにかく豪華でしたね。出てくる女優さん、すべて有名どころで、ソフィア・ローレンからファギーまで、すっごいですよ。それを観ているだけでも良いんだけど、音楽とダンスもステキです。
でも、先ほども書いたように、ミュージカルが基なので、映画として観ると、それほど面白くないんじゃないかなぁ。映画が作れない映画監督が、悩んで、なんとかする、みたいな話で、大して内容がある訳じゃないんですよね。男は女が居なければ生きられない、女によって生かされるって感じかな~。この話を観ていたら、誰かが言った”女は子宮で考える。”っていう言葉を思い出しました。このグイドの周りに居る女性達は、子宮で考えるタイプが多いように見えたんです。そんな女性に、男が勝てるわけないですよね。
音楽は、良かったです。サントラを買おうかと思いました。特に、ファギーとケイト・ハドソンが歌うイタリアの歌が大好きです。テンポも良いし、ダンスもエロティックでステキ。これ、PVとしても売れるんじゃないかなぁ。
ちょっと感動したのは、やっぱり妻は強しと思いました。妻役は、マリオンなんですが、彼女は派手ではないんですが、とても強くて美しいんです。ただただ夫を責めるだけではなく、何か、こう、奥から湧き上がってくるような強さと愛で、根本は夫を守っているような、そんな感じがあって、ステキでした。こんな妻って、理想でしょうね。

この映画は、ミュージカルが好きな方でないと、面白いと思えないのではないかと思います。だって、ほとんど映画とは思えないんだもん。映画として観に行くのは、ちょっと間違っているような気がしました。音楽もステキだし、映像もステキ、でも映画として評価してはいけないような、そんな気持ちになりました。
とってもステキなミュージカルです。