今日は、フランス映画祭に行ってきました。4月17日に公開の”オーケストラ!”です。公開まで待てないし、監督と主演の方がいらっしゃると聞き、観てきました。
ストーリーは、
かつてロシア・ボリショイ交響楽団で天才指揮者と呼ばれたアンドレは、今やさえない劇場清掃員。ある日、劇場に届いた「出演できなくなった楽団の代わりのオーケストラを探している」というFAXを目にした彼は、とんでもないことを思いつく。それは彼と同じく、いまや落ちぶれてしまった、かつてのオーケストラ仲間を集め、ボリショイの代表としてこのコンサートに出場するというものだった…!
というお話です。
フランス映画祭で上映するのに、すぐに公開と聞き、どうしてかなーと思いましたが、観て、納得でした。素晴らしい映画でした。何から書いたらいいかなぁ。一番感動したところから書くと、ラストのコンサート場面ですかね。チャイコフスキーの演奏が続くのですが、そのチャイコフスキーを背景に、彼らのたどって来た道や、これからたどる道、すべての総決算が見れます。ここが素晴らしい。音楽も素晴らしいし、ストーリーも素晴らしい、感動で涙が出てきました。音楽を聞いて涙が出てくるってあんまり無いですよね。それも、映画でなんて・・・。
ロシアの政治情勢で、反共産主義者と見なされた指揮者とオーケストラ団員達。音楽をやらせてもらえなくなり、仕方なく他の仕事に従事していたのですが、あるきっかけで、パリ演奏のチャンスを掴んで奔走するのです。この中で、ロシアの実際の状況とか、政治的なものが見えます。日本では、考えられないような事がたくさんあって、面白いですよ。面白いって言っちゃいけないのかな。でも、主義が違うと、こんなに違うのかなぁって判ります。
ロシア共産主義の中で、ユダヤ人が迫害された事も描かれています。色々な事が、昔はあったんですね。でも、今は、ロシアの人達でも、夢をつかめる状況になってきたことも、ちゃんと描かれていますよ。だんだんと派手になっていく彼らも面白いです。
人と人との関わり、音楽の素晴らしさ、夢を掴む努力など、すべて生き生きと描かれていて、メリハリのあるストーリー、楽しめました。本当に楽しくて、感動する映画です。この映画を観ると、クラシックのコンサートに行きたくなりますね。ステキです。ぜひ、公開したら観てくださいね。
私は、超お奨め映画です。
ラデュ監督は、ルーマニア出身なのに、とてもポジティブな方で、面白い方でした。主演のアレクセイさんは、ロシアの方で、二人とも同級生だとのこと。ラデュ監督は、何かに成りすますというテーマを使って映画を作る事が多いそうで、成りすまさなければ手に入れられないような政治状況があることを描きたいとおっしゃっていました。アレクセイさんは、今でもチャイコフスキーの指揮が出来るとおっしゃっていましたよ。3人の指揮者にコーチをしてもらい、指揮の勉強をしたそうです。お二人ともとても優しそうな方でした。
アレクセイさんです。
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