今日は、2本目に”パレード”を観ました。
ストーリーは、
上辺だけの付き合い、それくらいが丁度いい」都内の2LDKマンションに暮らす男女四人の若者達。映画会社勤務の直輝、イラストレーターの未来、フリーターの琴美、大学生の良介。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼のサトルが加わり、同じ町では連続暴行事件が起こり始める。そして彼らの日常に、小さな波紋が拡がり始める…。
というお話です。
まだ原作小説を読んでいないので、比べられないので、映画の感想だけですが、良かったです。私は、こういう肌寒いというか、最後にゾーっと出来る映画、大好きです。
まったく生活リズムの違う4人が、マンションで共同生活をしているというところからして、私には理解不能だったのですが、いまどきの若い人には、出来るのかなぁ。この4人には、この生活が日常であり、そのゆったりした、温かい空間に属している時は、幸せそうに見えるというか、幸せなんだろうと思います。この空間という中に、魔物が住んでいて、その羽の下に居るときは温かくて守られている。外に出ると、社会が敵であり、魔物の庇護の下の安らぎは無い。でも、守ってくれているのは魔物だから、そこから出なければ、飛び立たなければいけないと、誰もが思っているのに、それが出来ない。すごくシビアな内容でした。

キャストも良かったですねー。どのキャラクターも、とても合っていました。特に、藤原くんと林くん。この二人は、観れば見るほど、また観たくなる俳優ですね。今回、林くんが、今までとは違う、屈折した男娼の役をやっていて、これからが楽しみな役者だなーって思いました。
行定監督、”今度は愛妻家”みたいな、愛が溢れているステキな映画を撮るかと思えば、こういう愛がサーっと冷えるような映画を撮られて、驚きです。どちらの映画も、基本には、愛が流れているのですが、温かい方と冷たい方に流れ方が違うので、すごいなぁって思いました。どちらの映画も素晴らしいです。

私は、この映画、好きです。キャストが好きな人ばかりというのもありますが、こういう内に内に入っていくというか、締め付けていくような感じを与える作品は、冷静に人間を分析していて、面白いと思えるんです。
私は、この映画、お奨めします。一人で観て、自分の頭の中で色々考えを廻らせて楽しむような映画です。友達と行くのも良いですが、夫婦や恋人で行くと、ちょっと冷たくなるかも・・・。
ああー、来週には、原作が読めるかな~。原作を読むのが楽しみです。
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