先日、”スノープリンス 禁じられた恋のメロディ”を観て来ました。
ストーリーは、
昭和11年、雪深い北国の村で草太(森本慎太郎)は、祖父の正吉(中村嘉葎雄)と暮らし、秋田犬のチビや幼なじみの早代(桑島真里乃)と日々を過ごしていた。そんなある日、正吉が世を去り、悲しみに暮れる草太は、つらい現実に負けまいと必死に大好きな絵を描き続けた。そしてクリスマスの夜、草太は完成した絵を早代に見せようとするのだが……。
という、フランダースの犬を日本版に置き換えた、ベタな内容です。

すみません。私、公開される前の作品は、出来るだけ良く書いて、みなさんに観ていただいた方が良いと思っているのですが、どうしようもなく、良く書けない作品もあります。本当にごめんなさい。
この作品は、はっきり言って、なんなの?って思いました。あまりにも面白くないし、感動もしない・・・。
森本くんは、たしかにかわいいです。キレイな顔をしています。他の共演の方も素晴らしい方ばかりなのですが、準主役の女の子がまったく可愛くない。ちょっとしゃくれ気味で、森本くんが相手なら、もっとかわいい子がいるでしょーって感じで、釣り合わないんです。そのギャップの激しさに、引いちゃうんですよねー。

まず、そこで、既に引いているのに、話がベタなんだなぁ。フランダースの犬のお話、皆さん知ってますよね。この話って、大学の時の友達に聞いたのですが、日本では感動作として扱われているけど、海外では、貧乏人は最後まで負け犬という話で、まったく共感出来ないと思われているそうです。確かに、日本人は涙ちょうだいものが好きだけど、これほど評価の違う話しもあまり無いようですよ。日本人がこの話を好きでいる限り、近隣のアジアやアメリカなどは、ほくそ笑んでいることでしょう。
だって、どんどん搾取しても、恨まないし、嘘をつかないんだもん。バカですね。
私は、友達からその話を聞いてから、確かに犬が死ぬ場面は泣けますが、全体の話としては、頭の悪い奴、モノを知らない奴、一般的に言うバカは、いつまでも貧乏で報われることが無いということを教えてくれる話だと思っています。何故、あのおじいさんは、孫に色々な生きていく術を教えなかったのか、なぜ人を疑うことを教えなかったのか。そして主人公の男の子は、なぜ、色々な事を知ろうとしないのか。
知ろうとしないことは、罪だと思います。人間、学習しようという意欲がなければ、生きている意味が無いのではないか。ただただ、人から言われたことだけをやって、何も考えず、なにも進歩しない。そんな人間、生きている価値あるんですか?学習というのは、学校とかの勉強ではありませんよ。あれは、記憶が良いかどうかだけで、頭が良いとか、学習するとは違いますから。記憶なら、コンピューターに任せれば良いのです。
久々に、映画観て、腹が立ちました。

ちょっとキツイ書き方をしてしまいましたが、本当にこういう意欲の無い人間を見ると腹が立つんです。もちろん、ゆとりは必要だし、穏やかな人間が良いと思いますが、穏やかな人というのは、色々なことを知って、全てを身に着けているからこそ穏やかになれるんです。ただボーっとしている人とは違うんです。誰もが戦わなければいけない時期ってあると思うし、その戦いがあるからこそ、素晴らしい人間が出来るのだと思います。何もしない奴は、無駄としか思えない。せっかく生きているんだから、色々知りたいと思いませんか。だからこそ、映画を観るし、本を読むし、人と付き合う、そして、楽しむ、でしょ。
考えてみたら、こんなに力説しちゃうほど考えさせられる映画なんだから、皆さん観て、考えてもらった方が良いのかも知れません。日本人の美しい心だけでは、世界と渡り合っていけないんですよ。まして、この原作フランダースの犬は、日本のお話ではありません。今一度、この話が好きな日本人の事を考え直してみて欲しいと思います。石原都知事じゃないけど、NOと言える日本人になれるように・・・。
