「ウルトラミラクルラブストーリー」 自然の中で純粋に生きる | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

今日は、”ウルトラミラクルラブストーリー”を観てきました。先週末の公開だったので、平日なのに、とても混んでいて驚きました。オレンジ


今回、ネタバレになってしまいます。もし、まだ観ていない方で、予備知識が要らない方は、観た後に読んでくださいね。スミマセン。今回は、ネタバレなしに解説や意見が出来ないんです。



なぜ、ネタバレしなければ伝えられないかというと、ヤフーの映画レビューなどを読むと、皆さん、ラブストーリーとか映像が良いとかしか書いてなくて、なんか、私が感じた映画と全く違うので、もしかして、私だけ違う感覚なのかもしれないと思ったからです。クローバー


で、映画ですが、少し一般の方とは脳のつながり方が違う(映画の中の表現です。)少年 陽人は、新しく赴任してきた幼稚園の保母さん、町子を好きになる。町子は、東京で恋人に死なれ、悲しみを忘れるために青森へ赴任してきたのだ。町子に恋焦がれる陽人は、純粋にその気持ちを伝えるのだが・・・。というお話です。


この映画、もちろん軸は、陽人の町子に対する愛なのですが、それ以上に人間が自然を壊して自分達をも壊していくという現実を表現しているのではないかと思いました。

農家の大量の農薬散布により、落ち着きの無い陽人が、落ち着いてきてしまう、それは、農薬による脳への障害なのかもしれないのだが、落ち着いて話の出来る陽人に、町子は、”落ち着いて話をするあなたが好き。”と言ってしまうのです。陽人は、少し知的障害があるので、町子が好きでいてくれる自分でいられるように、自分に農薬をかけ続けるんです。それは、町子への深い愛のためだと思うのですが、恐い話です。農薬をバンバン吸収して、心臓も止まり、それでも町子への愛を貫く陽人とそれを受け入れていく町子。私には、農薬をバンバンまかれて、死んでしまった野菜を私たち人間が食べてることを意味しているのではないかと思いました。これって、すごく恐い話ですよね。無農薬や有機野菜っていいながら、どれくらいの農薬をつかっているんだろうか・・・。私たちは、なんとか普通に生きていても、これから生まれてくる子供達は、どれほどの障害をかかえてくるのだろうかととても考えさせられました。

そして、最後に、陽人が死んで、その脳だけを町子に持っていて欲しいと遺言を残していて、町子は、脳を持ち歩いているのですが、あるところで、熊(生きているクマちゃんです。)が出てきて、町子が、その脳をクマに与えて、クマが食べてしまうというラストなんですが、その時、町子が安心したような、しあわせそうな微笑を浮かべるのですが、それは、きっと、陽人が人間が作った毒に毒されず、自然に暮らすクマに吸収されて、自然に純粋に自由に生きていけることを喜んでいるのではないかと思いました。カエル


この映画は、とっても深い愛、人間全体の愛、ウルトラ(超)ミラクル(不思議)な、人類地球自然すべてに対する愛を描いている映画なのだと思います。ハチ


思いっきりネタバレになっていると思いますが(細部は書いていませんよ。)、この深い愛を認識して考えて観ると、すごい大きな映画なんですよ。

でもね、すごく解り難いので、好き嫌いが分かれると思います。松ケン目的のみで、映画内容が関係ない方は、めいっぱい松ケンの可愛さを堪能出来るので良いかと思われますが、そうでない方は、恋愛映画と思って行かれると、ちょっと訳わかんない状態が続くかもしれません。

私も、町子の死んだ彼氏の意味がイマイチ解りませんでした。途中、色々あるんだけどね。お月様


私は、好きなタイプの映画です。自然と人間の撮り方も美しくて、内容も軽そうでいて深い愛を描いていて、気に入りました。でも、万人にお勧め出来る映画とは言えません。考えてから、行って欲しいなぁ。カメ