今日の1本目は、”シリアの花嫁”を観て来ました。岩波ホールという映画館に初めて行ったのですが、普通の公会堂のようで、ちょっとビックリ・・・
映画は、現在は、イスラエル領になっているゴラン高原に住むシリア人達。娘がシリアにいる血縁の男性のところに嫁ぐことになった。とてもおめでたい事だし、嬉しいハズなのだが、皆、暗い顔を隠せない。イスラエルからシリアに嫁ぐということは、現在、イスラエル領のシリア人は無国籍となっていて、シリアに行けばシリア国民となる。シリア国民は、休戦状態にあるイスラエルには、入国出来ない。それゆえ、嫁いでしまったら、二度と両親、兄弟と会えなくなる。そんな状況の中で、準備は着々と進んでいく。
という映画です。
今も、ニュースで、時々、イスラエルと他の国との紛争を伝えてきますが、その紛争によって引き裂かれた人々は、どんなに苦しんでいるんでしょう。宗教的な戒律とか、決まりとか、色々、相容れないのだとは思いますが、ある程度、相手に譲ることって、しないんですかね。映画の中でも、そんな事って思うような事を許さなくて、その町全部からハブ(仲間はずれです。)にされるとか、くだらないことなのに、その人達には、大切なことなんでしょうね。彼らのそのこだわりは、日本人には、理解出来ないものだと思います。
だから、イスラエルにも、シリアにも、どちらにも非があるのだと思います。お互いが許しあわなければ、戦争は終わらないでしょうね。辛いです。そんな状態の国を、とても良く表現している映画です。
でも、あまり一般の人が楽しめる映画ではありません。映画好きで、世界情勢などに興味がある方は、ご覧になってください。娯楽としては、あまりお勧めできません。考えさせられちゃいます。