今日は、”フロスト×ニクソン”の試写会に行ってきました。
ウォーターゲート事件によって大統領を辞任したリチャード・ニクソン。彼から国民への謝罪を引き出すべく、デビッド・フロストは、インタビューを申し込む。ニクソンから謝罪を引き出したいフロストと、フロストとのトークを足がかりに政界に復帰しようと目論むニクソンとの心理戦が始まる。
という映画なのですが、この心理戦が凄いんだ。フロストもニクソンも、凄いの。どちらも、すごい頭脳を持っていて、自分の考えのほうに相手を引き寄せようとして、言い負かそうとするんです。もおー、面白い。こんな戦いが本当にアメリカ国民4500万人の前で行われたっていうことが凄い事ですよ。驚きです。
この映画を観ると、ニクソン前大統領も、そんなに極悪だったわけじゃなくて、人間らしい人だったんだなぁと、ちょっとかわいそうに思える気もしました。
フロストとニクソンを演じているマイケル・シーンとフランク・ランジェラが、また素晴らしい演技を見せているので、感動してきてください。アカデミー賞やグローブ賞にノミネートされるだけの事はあります。
これって、日本で言うと、田中角栄と久米宏がやりあう感じなのかなぁ。悪いことをして、辞任した政治家に食って掛かっていくジャーナリストが居たら、日本も、もう少し良くなっていくんじゃないかしら。日本のマスコミって、強いところには、全く手を出さないもんね。新聞を読んでも、TVを見ても、腹が立ちます。弱いものいじめしか出来ないなんて、ジャーナリズムじゃないよ。
この映画は、とってもお勧めです。面白い!!子供には、難しくて解らないかもしれないけど、少しでも社会的なものに興味を持ってきた青年くらいから大人まで、とても楽しめる映画です。
出来れば、ニクソン大統領時代の歴史をちょっと勉強して行ったほうが、色々解って、面白いと思いますよ。