文在寅(Moon Jae-in,문재인)政権が
韓国の三権分立を崩壊させた日 
「高官不正捜査庁」はゲシュタポか
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/01071015/?all=1
鈴置高史(Takabu-mi Suzu-oki)
 
 
文在寅(Moon Jae-in,문재인)政権、
高位公職者犯罪捜査処(gowi gongjigja beomjoe susacheo)設立へ!
韓国保守派デモは成功するか・・・
2019/10/21
 

要職の半分が親北(Pro-North Korean)運動出身者

の文在寅(Moon Jae-in,문재인)政権!

竹田恒泰(Tsuneyasu Takeda)×有本香(Kaori Arimoto)

×居島一平(Orishima Ippei)

字幕ー設定ー字幕(1)ー自動翻訳ー言語

 
 
韓国の三権分立が完全に壊れた。
左派の文在寅(Moon Jae-in,문재인)政権が
検察や裁判所を監視する組織を作ることに成功したからだ。
左派は司法を掌握し、永久執権を目指す。
韓国観察者の鈴置高史(Takabu-mi Suzu-oki)氏が
隣国韓国の民主主義の崩壊を解説する。
 
曺国(Cho・Kuk,조국,チョ・グク)・前法務部長官も免罪可能に

鈴置(Suzu-oki):
2019年12月30日――。
100年後に書かれる韓国政治史では「
民主主義が崩壊し始めた日」と記録されるでしょう。
国会で「高官不正捜査庁」を設置するための法案が可決されたからです。

 高級公務員の不正を暴くための捜査機関で、韓国語を直訳すると
「高位公職者犯罪捜査処(gowi gongjigja beomjoe susacheo,고위공직자범죄수사처)設置法」(公捜処(Gong-gong sōu chǔ,공수처)設置法)と言います。
2020年7月に設置の見込みです。
 
12月30日、公捜処(Gong-gong sōu chǔ,공수처)法を可決し
た文 喜相(Moon Huisang,문희상)国会議長

――この新たな機関が
なぜ、民主主義を破壊するのでしょうか?

鈴置(Suzu-oki):
青瓦台(The Blue House = Chonwade,Korea Presidential Office
(청와대;Hanja:靑瓦臺;literally"pavilion of blue tiles",
the executive office and official residence of the South Korean head of state,
on Seoul )が完全に検察を牛耳ることになるからです。
高官不正捜査庁の長官は大統領が任命します。
法曹資格を持った職員も、多くが左派の弁護士から選ばれると見られています。
要は左派政権の直轄組織――手足です。

 高官不正捜査庁は政府高官を独占的に捜査する権限を持ちます。
今後、検察が高官を捜査する時、高官不正捜査庁に報告する義務が生じます。
同庁は検察に対し「自分が担当するから手を引け」と命じることもできます。
検察が政権のスキャンダルを暴こうにも、ここで阻止できるようになります。

 例えば現在、検察は曺国(Cho・Kuk,조국)前法務部長官を捜査し、
一部の容疑は立件しています。
曺国(Cho・Kuk,조국)氏は
文在寅(Moon Jae-in,문재인)大統領の懐刀(one's right-hand man)
ですから、韓国では「大統領の犯罪」にまで広がる可能性が取りざたされていました。

 でも、高官不正捜査庁の発足後は、
検察は曺国(Cho・Kuk,조국)氏の捜査を
高官不正捜査庁に取り上げられてしまう可能性が大きい。
 
検事・裁判官に「お前を起訴するぞ」
――すごい防御兵器を手に入れましたね、
青瓦台(Chonwade)は

鈴置(Suzu-oki):
高官不正捜査庁は極めて有効な攻撃兵器でもあります。
「政府高官」には検事も含まれます。
青瓦台(Chonwade)は今後、「お前らを起訴するぞ」と検察に脅しをかけ、
気にくわない人を訴えさせることもできるわけです。

――そんな無茶をしても
裁判所が有罪にはしないでしょう

鈴置(Suzu-oki):
「政府高官」には裁判官も含みます。
青瓦台(Chonwade)は高官不正捜査庁を通じ、
裁判所にも圧力をかけられるようになるのです。

 すでに裁判所は左派の強い影響の下にあります。
裁判官の多くは「左派」です。
そのうえ、文在寅(Moon Jae-in,문재인)政権は
最高裁判所の長官に左派として有名な裁判官を任命しました。

 韓国政府も「1965年の日本韓国請求権協定で解決済み」
としてきた戦時の朝鮮人労働者の問題で、
2018年10月に韓国の最高裁判所が新日鉄住金に対し
「カネを払え」と命じたのも「左傾化」が根にあります。

 今まででも李明博(Lee Myung-bak,이명박)元大統領、
朴槿恵(Park Geun-hye,박근혜)前大統領、
梁承泰(Yang Seung Tae,양승태,ヤンスンテ)前・最高裁長官
ら保守派が相次ぎ起訴、収監されてきたのです。

 裁判所に加え、検察も手中に収めた青瓦台(Chonwade)は
今後、政権に敵対する人々に対し、思うように罪を着せることができます。
三権分立(separation of powers)の完全な破壊です。
左派の独裁が始まるのです。
「権力の不正を暴く」はずが……

――なぜ韓国は、
三権分立(separation of powers)
を破壊する組織を作ってしまったのでしょうか

鈴置(Suzu-oki):
「検察を改革せねばならない」との思いが韓国人に強かったからです。
1948年の建国以来、検察は青瓦台(Chonwade)の手先でした。
大統領は政敵を倒すため、検察を悪用してきました。

 検察は容疑をでっちあげて起訴する。
裁判所も政権を忖度して有罪にする。
韓国では法律は個人を守るものではなく、
個人を貶めるために使われてきたのです。

 もちろん検察は政権の不正を暴くこともありません
だから、権力を握った人々はやりたい放題でした。
1976年7月に、自民党を支配していた田中角栄氏が逮捕された時には、
韓国人から「やはり先進国は違う」との感嘆admirationの声が漏れたものです。

 私がソウル在勤中――1990年前後のことですが
「我が韓国では権力に近くないと、
ある日突然に犯罪者にされてしまうのだ」と説明されたものです。

 保守派政権の手先を務めてきた検察の改革に、
歴代の左派政権は熱心でした。
保守派の人々からも一定の支持を得ていました
が、それはなかなか進みませんでした。
敵対者に睨みを利かす道具
「無敵の検察」は権力を握った側にとって、便利この上もないからです。

 2017年5月にスタートした文在寅(Moon Jae-in,문재인)政権も
「検察改革」を掲げました。
初めは「起訴権だけでなく捜査指揮権まで独占する検察の権限を縮小する」
「日本のように警察にも本格的な捜査権を与える」
といった常識的な線に落ち着くかと見られていました。

 それが「検察が諸悪の根源なのだから、検察を監督すべきだ」
という主張に変わり、青瓦台(Chonwade)の直轄組織
として高官不正捜査庁が発足したのです。

「権力の不正を暴く」ための改革が、
いつのまにか「権力の不正を見逃す」方向へと180度変わってしまった。
「権力の乱用を防ぐ」はずが、「権力を強化する」ことになってしまったのです。
 
公捜処(Gong-gong sōu chǔ,공수처)はゲシュタポになる
――何と無茶苦茶な。
反対の声は起きなかったのですか

鈴置(Suzu-oki):
もちろん、保守派は死に物狂いで抵抗しました。
第1野党の自由韓国党は代表の断食を含め、街頭闘争も繰り広げました。
最大手紙の朝鮮日報は連日のように社説で
「公捜処(Gong-gong sōu chǔ,공수처)はゲシュタポになるぞ」
と警告を発しました。

 ただ、普通の人の広範な共感は得られなかったようです。
政権が「検察改革」との大義名分を掲げたからです。

 これまで検察を悪用してきた保守派が反対すれば、
利権を手放したくないと悪あがきしているように見えて、反感さえ買います。
一方、左派の人々は当然、賛成です。
保守派が独占してきた検察権力を我が手にできるのですから。

――普通の人が少し考えれば、
三権分立の破壊と分かるでしょうに

鈴置(Suzu-oki):
韓国人は「行政、立法、司法が牽制し合う」
という仕組みになじんでいないのです。
大統領を出した側が全ての権力を握る、という発想がしみ渡っているのです。

 もちろん、権力を獲得できなかった側は激しく政権を批判します。
しかし、自分の権利を守るために三権分立(separation of powers)、
厳密に言えば「司法に期待する」のではなく
「権力側に立つ」ことに注力してしまう。

 1987年の民主化により権威主義的な体制が否定され、
三権分立(separation of powers)が謳われました。
しかし、それは制度的にも意識の上でも根づいていないのです。
 
選挙法改正」で釣られた小政党
――普通の人はともかく、
立法に携わる人々は三権分立(separation of powers)の破壊に
危機感を持たなかったのでしょうか

鈴置(Suzu-oki):
朝鮮日報の
(1月3日、韓国語版)によると、
与党「共に民主党」内にも
「高官不正捜査庁設置法案」に疑問を持つ議員がかなりいたようです。

 自由韓国党が無記名投票での採決を求めたのも、
彼らの良心に期待したexpected thatからでしょう。
ただ結局、記名投票となり、与党からの反対票は1票だけしか出ませんでした。

 反対票を投じた議員は党内から袋叩きになったそうです。
政治家たちは韓国の国益を忘れ、党派の争いに没頭しているのです。