春には佐保姫、秋には立田姫が登場する。さてさて、この二人のお姫様の正体は何なのでしょう。
春は佐保姫。春を司る女神様なのだそうです。平城京の東に位置する佐保山に住まわれている神様なのだそうです。
秋は竜田姫。秋を司る女神様なのだそうです。平城京西に位置する竜田山に住む神様なのだそうです。竜田姫は、「たつ」→「裁つ」という事から裁縫の神様ともされているそうです。
夏には、筒姫
冬には、白姫・・・一説では宇津田姫、黒姫とも言われている。
とその季節を司る女神様がいらっしゃいました。
さて、中国では
春は青帝、夏は炎帝、秋は白帝、冬は黒帝と男神様なのだそうです。
春は東、夏は南、秋は西、冬は北。
そうそう、風水によって京都の御所は幻獣によって守られています。
東は青龍(青い龍)、南は朱雀(火の鳥)、西は白虎(白い虎)、冬は玄武(緑の亀)
玄武の事を緑と表現しましたが、実は黒の事。昔、日本人は緑は黒を表現する事があります。
つややかな黒を表現する言葉で、例えば真っ黒でつややかな髪の毛を“緑の髪”とか表現しています。
この四方を守る幻獣の色からも分かるように、中国の四季の神様の色から来ているんだなぁ。
四季の女神様は、この色分けにはあまり関係ない感じがしますね。 しかし、四季を東西南北に分けてというのは同じですね。
古事記や日本書紀に佐保姫のお話しが出てくるのだそうですが、この人は別人なのだそうです。
古事記では“沙本毘売命”、日本書紀では“狭穂姫命”と言う名前で登場してきます。
この人は垂仁天皇の皇后で、兄の狭穂彦王が起こした「狭穂毘古の叛乱」に巻き込まれた、かわいそうなヒロインなのだそうです。