こんにちは 王様です。

 

ALSの進行で、くまりんの診断書では、身体の全部の「筋力消失・著減」とされ、「日常生活の動作」は、全て出来ないとなっている。

でも、くまりんは、トイレに行く。

王様と一緒に、必死になって、当初からの目標の通り、トイレに行くことを維持している。

 

現実から言うと、トイレに行くことは、かなりのリスクがある。

ここ最近、一か月間で、2度も、トイレで遭難した。

くまりんが、床に倒れると、車椅子まで引き上げるのは、至難の業だ。

 

一度目は、少し待てば、ヘルパーさんが来る時間だったので、くまりんを横たえたまま、助けを待った。

二度目は、深夜、眠るための大量の服薬後だったのに、どうしても行きたいと言われ、無理にトイレに行った。

くまりんが完全に動けない状態だった。看護師さんに連絡しようとも考えたが、来るまでにかかる時間と深夜の時間帯を考え、元ラグビー部の王様が渾身の力を出した。

車椅子に戻れたが、くまりんの身体に負荷がかかり、肋軟骨骨折し、その後一か月間は、激しい痛みがあった。

もう、無理はしない。

 

リスクを冒して、トイレに行くのには、訳がある。

くまりんが、少しでも自分の力を使い、自分で動こうとすることは、リハビリに大きな効果がある。

 

ロボットスーツHALのリハビリで入院した時、深夜に接近が予想された台風襲来の対策で、王様が一晩だけ、付き添いできなかった。

病室内にある、数メートル先のトイレの使用ではなく、オムツ対応となったくまりん。

寝たきりオムツのくまりん、翌日の憔悴は大きかった。

 

転倒・怪我のリスクがあることを、ヘルパーさんや看護師さんにお願いすることは、難しい。

このことは、しょうがないと、王様は思う。

王様が、自己責任で、くまりんをトイレに連れて行っている。

 

何とか、トイレに行きたいくまりん。

自分の身体で、なけなしの筋力を使って、出来ることをやりたいくまりん。

希望を叶えてあげたい。

 

今は、くま家がやっていることを、次に書きます。

筋力消失でも、くまりんと王様二人で、トイレに行くやり方を。

 

さて、お友達か贈られたカワイイ贈り物。

ステキな赤色の「ミニー」のブランケット。

身長200cmのクマが、車椅子に乗って、ひざ掛け風に使用。

けっこう大きなブランケット。

そう、くまりんの大好きな「ジェラートピケ」だよ。

ドイツの元祖テディベア「シュタイフ」製のお嬢様クマ「エイミー」との写真。

今回は、このタグにあるように、「ジェラートピケ」と「ディズニー」のダブルネーム。

くまりんには、大大魅力的な組み合わせ。

アップで見てみよう。

表は、赤い生地に「ミニー」

裏は、クリーム色の生地に、「ジェラピケ」のタグ。

そういえば、ブランケットの入っていた内袋が変わった。

「ジェラートピケスリープ」ブランドの布製の袋に、藍色の文字。

以前の内袋は、「ジェラピケ」共通の不織布に、見えにくい白文字。

以前のブランケットと比べると、一回り以上大きくなったね。

ブランケットの素材、変わらず、ふあふあで、すごく肌触りが良い。

二枚のブランケットの違いが分かるかなあ。

 

くまりんが、車椅子で出かける時、足元が寒がり、いつもひざ掛けをしているのを、気遣ってくれるお友達。

ベッドで横たわる時に、肌寒さから、ちょっとしたものを掛けているのを、気遣ってくれるお友達。

色々なブランケット・肌掛けをプレゼントしてくれた。

くま家の大変な時間を支えてくれて来たお友達。

くまりんと王様二人で、いつまで暮らせるのだろう。

 

こんにちは 王様です。

 

難病ALSのくまりんの最後の時間を過ごす地として、沖縄に移住した。

ALSの確定診断を宣告され、短い余命を沖縄で送ることにし、到着したのは、7年前、2017年9月だった。

確定診断まで、2年半の時間を要し、平均的な余命を考えれば、残りは僅かと思えた。

せめて、3年間位は、沖縄で暮らしたいと願った。

 

当時住んでいたタイ・チェンマイから一時帰国し、2017年5月に確定診断。

その確定診断の宣告前、検査入院の間に、ALSを覚悟し、くまりんと王様二人で相談して、最後の地に、沖縄を選んだ。

10年間以上、毎年、ダイビングのため、旅行で訪れた沖縄。

チェンマイでの暮らしを望んだが、闘病の難しさから、帰国を余儀なくされた。

確定診断後の4か月間、東京→チェンマイ→東京→沖縄と、慌ただしく滞在地を変え、チェンマイと東京の生活を整理し、沖縄での生活と治療の準備を行う、毎日、目まぐるしく動き回った。

 

なんとか、沖縄に移住し、今月で7年間を過ごすことが出来た。

移住当初から、お世話になっている鍼灸マッサージ師さんと訪問診療の医師に、今月、7度目のご挨拶をする。

一年間を過ごすことが出来た、くま家からのお礼を言う。

少しでも長く、くまりんと王様二人で暮らせるように、相当無理を重ねてきた。

その成果かもしれないが、なんとか、沖縄くらし満7年を迎えた。

くまりんの病状は、進行している。

王様の疲労は、蓄積している。

そして、更に大変な沖縄移住生活8年目を過ごすことになる。

ALS発症10年目のくま家の暮らしは続く。

 

なかなかアメブロを開くことも出来ず、ブログのアップ間隔が空いてしまいました。

王様が話したいことやお友達からの素敵な贈り物の紹介も、沢山残っています。

また、書きますね。

 

さて、今回は、お友達から届いたサプライズプレゼント、冷凍食品の紹介です。

チェンマイ動物園のショップから来た「すんだ君」が見つめる先にある大きな箱。

そう、タイ料理の詰め合わせ。

お店の名前は、タイ語の「スースー」デリ。

イラストもカワイイし、自分でトッピングしながら作るブックレットも付いている。

簡単にセットの中身を紹介するよ。

隣には、パンダの「家康君」が、タイの「セラドン焼」の皿に乗り、王冠をかぶっている。

まず、「カオマンガイ」、茹で鶏肉のせご飯。

「ムーピン」、豚肉串焼き。

「タレーパットポンカレー」、海鮮カレー味たまご炒め、美味しい。

そうそう、王様は、この冷凍食品の店の名前「スースーデリ」には、ちょっと感激した。

「スー」は、タイ語で「頑張れ」。

タイでは、くまりんのALS確定診断後、知人たちから、励まされていた。

「スースー・ナー・カー」と声をかけられた、「頑張れ、頑張るんだよー」と言う意味。

日本では、昔からのお友達が、応援していてくれる、今あまり調子が良くないくま家を。

そう言うタイミングで届いたプレゼントだった。

 

そして、今回紹介するのは、くま家の住んでいたチェンマイの名物、「カオソイ」、くま家の大好物。

「カオソイ」は、カレーラーメン・クリーミーココナツミルク味。

王様の「チェンマイ勝手にカオソイ・ランキング」では、第三位相当の美味しいカオソイ。

左がまだ袋に入っているモノ、右が開封したモノ。

中は、スープと麺。

王様が、作ってみた。

しっかりピリ辛で、太麺。

トッピングの「ガイ」鶏肉の煮たモノも、とても柔らかくてタップリ。

上品なレストランの味がする。

カオソイ屋さんで食べるのではなくて、素敵なチェンマイのホテルのレストランで出てくるような「カオソイ」。

くまりんも、一口だけ、スープを口に出来た。

本当は、カオソイには、色々トッピングがされているのだが、くま家には、そんな準備はない。

でも、十分以上に美味しいカオソイで、本当に懐かしく涙が出そうなチェンマイの味だった。

 

こんにちは 王様です。

 

ALSに、優れた効果を示した、承認見込みの新薬に、トライを試みたくま家。

前回ブログの続きです。

新薬と言っても、既に保険適用されている末梢神経障害の薬「メコバラミン」を、大量に投与するだけ。

効果や安全性に関し、多くの論文が発表されている。

 

この新薬の治験は、20年近く前の2006年から行われ、2015年に、一度は承認申請が出されている、そして、色々な経緯があり、今年の再申請、データも示されている。

薬の成分は、活性化されたビタミンB12で、薬だけでなく、サプリメントとしても、沢山販売されている。

安全性も、王様は心配していない。

ビタミン12は、水溶性なので、多量に投与しても、余計なものは、身体から排出される。

そこで、一足お先にトライすることにした。

何とか「メコバラミン」を入手、せっかくなので、新薬の承認申請をしている「エーザイ」の「メチコバール」。

くま家の長男「ひるとん君」が、薬を持ってくれた。

 

通常の処方量は、この一袋だが、新薬は、一回100袋。

一日3回服用するので、一日分だと、300袋。

 

想定はしていたが、一回分の100袋の現物を見てみると、その投与量の多さに圧倒される。

一日三回の服薬だが、口から飲むのは、至難の業だ。

一束が30袋で、それが3束と残りが下の10袋。

胃ろうから注入するにしても、水に溶かし懸濁するにも、大量の水が必要で、投与したら、お腹がカポカポになる。

トローチ状のサプリメントなら、成分が10倍の5mg錠があるが、一回10錠を舐め続けなければならない、舌がおかしくなりそう。

現実的には、投薬を続けられない。

 

次にトライを考えたのは、週二回の筋肉注射での投与。

他の研究中の薬には、髄注や静注が多いが、この新薬の注射自体は、難しくない、。

今回の治験終了後も、被験者に、新薬は、継続供与されるが、その中には、自己注射での筋肉注射も選べるようになっているほどだ。

でも、既承認薬の注射液なら、一回100本の注射を打たなければならない、痛い。

静注点滴もできるが、今のくまりんに、ルート確保は、もう無理。

 

くま家は、自力で新薬にチャレンジしてみたが、現実の壁は厚かった。

現在の承認薬の一回量の濃度は高くない、新薬は濃度を高くし成分の投与量を多くしているのだろう。

まだ、新薬の話は、続けます。

前回のブログは、こっち。

 

 

下記が、新薬の医師主導治験、「徳島大学」による発表だよ。

この新薬も、製薬会社ではなく、研究者達が開発を進めた。

日本の製薬会社、研究開発に力を入れようね。