ゆかいなおっちゃんの映画日記-ノウイング

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今日はよく行く映画館が1000円だったので「ノウイング」を見てきました。

この映画のCMの印象ではSFのパニックムービーだと思ったのですが、
もっと宗教的な印象の映画でした。

確かに飛行機の墜落シーンを始め、すごいシーンが目白押しなんです。
実際にその場にいるかのような臨場感はすごいものがあります。

ただ、ミステリー色を残しながらも
非常に宗教的な映画ですので、驚きがないのですね。

ちょっと『地球が静止する日』にもテイストが似ています。
あっちは人間の力というか遺志が重要な意味がありますが、
この映画はあくまでも人間の無力さを訴えます。

だから最初から最後まで期待を裏切ることなくと言うか
予想通り進んで予想通りの大惨劇と予想通りの
(ある意味)ハッピーエンドを迎えます。

あの凄まじい惨劇とラストの叙情的な映像とのギャップとか
こういう映画だと知っていたら良い映画だと思えるでしょう。

ただあのCMでは完全にミスリードで、
期待していたものと違うものを見せられた人には
そのがっかり感から、評価が低くなってしまうと思います。

私同様、CMで誤解して見に来た人が多かったようで、
劇場から出るときに、同じような感想を言っている人が沢山いました。

最後まで読んでくださったあなたに、全ての良き事が雪崩のごとく起きます。
D-WARS

ゆかいなおっちゃんの映画日記-D-WARS
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さてさて、巷で最悪の評価の『ディー・ウォーズ』です。

実はD-WARSのDとはドラゴンのDだってことも知らず、
もちろんの事感国映画だってことも全くしりませんでした。

普段から韓国映画を評価していないと言っているので、
よほど興味が引かれないと韓国映画を見ることはないのですが、
たまにこんな芋を引くようなことがありますね。

なんせ、舞台はアメリカ、メインの登場人物も全て米国人ですから、
なんも知らなかったら韓国映画だとは思いませんよ。

それはともかく映画の方ですが、幼稚園の学芸会の脚本でも
もう少し内容があるんじゃないかというようなストーリーです。

冒頭に年寄りが少年のときの主人公に伝説を語るのですが、
それがまぁ冗長。そしてこの映画のストーリーはここだけ。

後はひたすらモンスターが暴れまくるだけです。

演出も俳優さんは目が泳いでるし、台詞をただ待っているだけだったり、
監督の指示が俳優さんにとどいてないのかと思います。

しかしそんな事もどうでも良くなる脱力加減ですよ。

それでも見所はしっかりあって、
車を蹴散らしこちらに向かって疾走してくるモンスタースネイクだとか、
高層ビルに巻きついてヘリコプターにかみつく絵だとかはとてもいい。

B級映画好きとしてはこの映像は大好物なんですが、
ここからまだまだ怒涛のごとく見せ場が無理やり詰め込まれていきます。

なにせ、怪獣も軍隊になって行進してくるんでっせ。
鎧着た雑魚キャラとか、もう最高!
それに対して人間側も軍を投入してもう戦争状態。

ものすごい熱い心と大量の製作費をじゃぶじゃぶ投入して、
こんなくっだらない映画しか作れなかったというのが、もう最高!!

『ディー・ウォーズ』はもうB、Cではなく、Dマイナス級の映画ですね。

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『ターミネーター4』

ゆかいなおっちゃんの映画日記-T4
Yahoo!映画より


ターミネーター1作目は低予算のB級映画、キャメロンもただの新人監督でした。まぁ、B級SFの定番、タイムパラドクスものとロボットものを組み合わせたと言う点では新しいのかもしれませんが、斬新というほどでもありませんでした。にも関わらず、多くの熱狂的なファンが生まれ、シリーズ化したのは、ターゲットを殺すロボットの行動を突き詰め(不気味なほど合理的)、その恐怖心と終末戦争という絶望感、さらに自分を守る人がいなくる恐怖、それでも自ら守ろうという遺志、そういった感情を取り入たからでしょう。その意図は2作目にも引き継がれ(守る人が機械に変わりますが)、SFの名作としての地位を得ました。

ところが3作目ではエンターテイメント色が強くなって、ドラマがなくなってしまいました。その点では本作の方がよほどキャメロンの魂を受け継いでいると思います。映画の魂は間違いなくターミネーターなんですよ。それはストーリーの継承だけではなくて、シリーズ通して印象深い、強い女性、人間の偉大さ、機械の執拗さや狡猾さなどの世界観もキッチリ引き継がれていることで分かります。

それだけではなく、序盤、下半身を吹き飛ばされたスケルトンのT-600が上半身だけでにじり寄ってきたり、ジョンが肌身離さず持っている母親の写真があの写真だったり、「アイル・ビー・バック」というシュワルツェネッガーの決めゼリフが別の登場人物に引き継がれていたりと、前二作へのオマージュも沢山あり、ファンには嬉しい限りです。

それでもスピンアウトって言ったのは、ターミネーターの印象が弱いからなんです。バトルシーンがターミネーターによるマンハントではなくなっているんですよ。実際にはT600って言う旧型が映画を通してずっと出ているんだけど、こいつは弱すぎる。すぐに人間にやられてしまうんです。その上、いろんなタイプのロボットが出て来るために、どっちかというとスカイネット軍との戦いになっているんですね。もちろんT800がラスト近くで出て来たら、それはまさしくターミネーターそのものになります。そのおかげで、ラストは意外なエンディングになるんですが(3みたいなバカな展開ではありません)、ちょっと物悲しいのも2に通じるところがあります。

あとちょっとグレンのかかったコントラストの強い、銀残しのフィルムのような映像は、終末感が良く出ていてこの映画にピッタリだと思います。

あんまり書くとネタばれになるんで程々にしますが、シリーズのファンなら誰もが喜べる内容になっていると思いますよ。

最後まで読んでくださったあなたに、全ての良き事が雪崩のごとく起きます。