ゆかいなおっちゃんの映画日記-ジェネラルルージュの凱旋
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前作の『チームバチスタの栄光』では、ちょっとという印象でしたが、
この『ジェネラルルージュの凱旋』は良かったですねぇ。

ま、もともと原作もバチスタは医療サスペンスだったのに対し、
ジェネラルはメディカル・エンターテイメント。
とにかく面白くて爽快かつスピーディな展開で一気に読ませる作品でした。

映画の方もその精神は引き継がれていて、
2時間の映画ですが、時間を感じさせない展開であっという間に終わります。

もちろん、そのための工夫は色々してあって、
登場人物を大幅に整理して、脇役の人間関係はあまり掘り下げないとか、
原作では魅力的な悪役キャラの沼田先生が、いかにやり込められるか
というのも読みどころではありましたが、
映画の方では原作にはない殺人事件を導入することで見事に割愛。

白鳥の活躍も映画では思いっきり割愛されており、
余計な情報を排除することで、ジェネラル・ルージュこと
緊急病棟部長の速水先生を描ききることに成功しています。

その上で、原作者の海堂氏が一番訴えたかった医療現場の問題について
ビシッ!と、主題として取り上げられています。

それにしても今作では堺雅人さんが素晴しかったですねぇ。
わりと大人しめというか、静かな印象の方だから、
ジェネラルの由来となった事件や、本作のクライマックスでの活躍など
ちょっと線が細い、ミスキャストじゃないのかと思いましたが、
いやいや、さにあらず。

戦場での最前線トリアージを骨太の山本太郎さん演じる佐藤医師に
任せることで、逆に堺雅人さんの速水医師のキレもの加減が際立った。

さらにこの映画のキモであるあのシーンなど、
線が細めの堺雅人さんだからこそ、映える映像になったんだと思う。

あの話は嘘か本当かしらないが、疲れて見えない様に
女性看護士はポケットにいれていると看護士から聞いた事がある。

いずれにしろ、この映画はもっと広く見られなければならない映画だと思う。
『ジェネラルルージュの凱旋』是非、見てください。


最後まで読んでくださったあなたに、全ての良き事が雪崩のごとく起きます。



ゆかいなおっちゃんの映画日記-ワルキューレ

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先日見た『ワルキューレ』です。

まず恥ずかしながら浅学で、
「ヒトラー暗殺」の話は漠然と聞いたことがあるけど、
こういうクーデターが画策されたことは知らなかった。

しかし、私がいくら浅学でも、連合国軍がベルリンに侵攻するまで、
ヒトラーは生きていたのは知っているので、映画の結論は決まっている。

つまり、クーデターは失敗する。

普通、結論が見える映画ほど退屈なものはないはずだ。
まして、サスペンス調に展開するなら尚の事。

にも関わらず、登場人物の丁寧な描き分けと、
ワザと先を読ませないように、場面を小さな局面毎に切り分けた演出で、
最後まで手に汗を握る映画になったと思う。

確かに一部の批判的な意見にあるように、市民が描かれてないし、
狙われる側のヒトラーやゲッペルスの人物像を描いてもいない。

しかし、だからこそ、主人公ら反逆者たちの思いが熱く胸に届くのだと思う。

『ワルキューレ』、歴史を知る上でも、我が国に興味を持つ上でも
単なる娯楽映画としてみても、面白いと思います。


最後まで読んでくださったあなたに、全ての良き事が雪崩のごとく起きます。

『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ 〈セカンド・シーズン〉』
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基本、テレビドラマですから、映画ほどの派手な演出はありません。
さらに時間もかけられないので、それなりの造りなのは仕方ありません。
で、その解決策というか、王道の対応なんだけど人間が中心になってます。

シーズン1はそのあたりB級映画みたいな感じでしたけど、
シーズン2はドラマなりの見せ方や話のもって行き方になっていて面白いです。

特にキャメロンが爆発(シーズン1のラスト)の影響もあって、
毎回、微妙に性格というか振るまいが違うのがドキドキもの。
特に第4話では、キャメロンの過去が徐々に明らかにされて、意外な展開に・・・。

他にもジョンのガールフレンドが実は・・・とか、
どうやら既に未来は変わっているみたいだとか、
毎回違った問題が起こって、その都度主人公(というか登場人物の視点)が変わります。

1話ごとに疑問が残り、その答えが何話か飛んでから出てきます。
若干、話を広げすぎたきらいはありますが、
沢山の疑問を残したまま終了しましたので、シーズン3への期待が高まります。

『ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ 〈セカンド・シーズン〉』は、
若干ぶれたとは言え、お話の芯が全体としてもしっかりしていますし、
相変わらずキャメロンはカワイイ(ドレス姿もあったぉ)ので、
秋に出るシーズンが待ち遠しいですね。

最後まで読んでくださったあなたに、全ての良き事が雪崩のごとく起きます。