映画『ザ ルーム ネクスト ドア』 | 独身アラフォーの実家ぐらし。

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吾輩は41歳独身実家暮らしOLである。

結婚願望はまだ‥‥‥ある。

最近みた映画の中で断トツno.1です。



尊厳死・安楽死という重いテーマながら

見終わったあとは穏やかで爽やかな気持ちでいられました。


人生において様々な選択をしてきた意思の強い女性マーサ(ティルダ スウィントン)が末期ガンを患います。

彼女は戦争ジャーナリストで常に死と隣り合わせの生活をしていました。戦地での極限状態を知っているからこそ価値観も寛大。シングルマザーでもあります。


このような女性が、自らの人生をどのように終わらせるかを、自らの意思で決めたいと思うのは至極当然のことだと思います。

・自分であるうちに死にたい

・場所や時期は自分で決めたい


その意思に寄り添う親友(ジュリアン ムーア)

究極の寄り添い方でした。



二人ともの女性に共感しまくり。

演技派ですからね。


『the room next door』

この言葉に、死を覚悟した人の全ての気持ちが

含まれていました。


映画の題名にもなっていたこの言葉が

上映中に主人公の口から出てきた時、

はっとしました。


この言葉にこの女性の「最後の願いの全て」

が凝縮されているだと。

秀逸。


華美な演出、大袈裟な描写が一切なく

淡々とストーリーが進みます。


死は特別なものではなく、日常として存在していると感じられ、素晴らしかったです。



マーサの突き刺さった言葉

「すべての喜びが消えてしまった。もう、何に気を向けたらいいのか分からない」


病気の進行で、大好きな本も集中して読めないし

、DVDも見れない。鳥のさえずりしか聞きたくない、という心情。

ただひたすら寄り添うイングリッド、いつも体のどこかを触れていました。

心も体も寄り添っているよ、と。






***

ここからは映画の死生観とは全く別の話です。


祖母の事を思い出しました。

定期的に老人ホームに会いに行っています。

最近は、表情も言葉も減ってしまいました。

いつからか祖母と会った日はいつも、悲しい気持ちになるのです。


ばあちゃんは何を思って私を見ていたのだろう

何を思いながら毎日施設で過ごしているのだろう、と。


もっと元気なうちにたくさん会いに行けばよかったと、後悔だらけです。



だからこそ。会えた時は、笑顔で喋りかけて、イングリッドのようにひたすら寄り添おうと思いました。

会っている時は手を握りしめようと。





***

ジュリアンムーアの自然体な美しさが際立っていました。年齢と共に美しさの深みが増していた。

ファッションも素敵でした。

原色の赤、緑のチェック、ド派手なピンク、どれも難しいカラーなのに洗練された着こなしで、すぐにでも真似したいと思った。

捨てるつもりの真っ赤なニットを引っ張り出しましたからね。

加齢により派手な色は似合わなくなったと思っていたが、そんなことはないと思いました。




写真はHPから↓









女性の生き様にフォーカスした映画が

好きなのかもしれない。