【読了】美しき愚かものたちのタブロー（原田マハ）
職場が辛い、自信が持てない、そんなあなたの毎日が愛おしくなる、実践アドバイス型カウンセラー、
根本 ゆか こと、
ゆか姐（Twitterはこちら)です。
※根本の屋号は師匠の根本裕幸さんから、非公式でお借りしております。
学歴もコネもないのに会社を牛耳ったゆか姐ってどんな人？というのはこちらの「女帝へのストーリー」をお読みください！
このブログでは、頑張る生き方に違和感を感じるあなたが、毎日が愛おしくなるよう、心のお話をお伝えしております。
先人たちの未来へ繋げたいという気持ちにただ感謝が溢れる一冊。
戦争という大きな渦の中で一人の志が消えかけても、繋ぐ人がいて、その志をたくさんの人が支えて今があると涙が溢れた。
今日もブログを読みにきてくださり、ありがとうございます。
働く女性の愛おしい毎日を作る女帝マインドカウンセラーのゆか姐です。
いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。
奈良の旅にも持って行くほど、面白さに引き込まれた一冊。
前回は日本の画家の話。
今回は、コレクターであり日本の西洋美術のための礎を作った人たちのお話。
前回は「描く人」の話しだとしたら、今回は「観る人」「魅せられた人」の話。
これが、もうっっ！！！
なんていうか社会貢献という視点からも
素晴らしいなぁって思うし、
一人のコレクターとしての財力を築く
成功者としてのマインドから見ても
興味深いし、
人の個性（その人の使命）として読んでも
面白いし、
結果的に戦争という大波の中でバトンが
次へ渡されて、そして大衆が動いていく
大きな人の波になって行く、
そんな運命のような視点で読んでも面白い一冊。
前回の本が一人の人の奥底を見つめ続ける本
だとしたら、
今回は、世界情勢の中で使命を全うする人たちの
本だと思う！
この本は、現代の国立西洋美術館の
「松方コレクション」について、
史実に基づいたフィクション。
でも、松方幸次郎という一人の実業家が
その富を「青少年たちに本物の西洋美術に
触れる機会を作りたい」という思いから、
「絵はさっぱりわからん」
といいながら、どの絵がいいのかを
サポートする若者田代の助言や、
購入後戦争が始まり、日本に送られることなく、
フランスに接収されるまで、コレクションを
守り抜いた日置。
そして、フランスから松方コレクションを
日本に戻すために国を上げて取り組んだ
吉田茂など、
様々なタブロー（絵画）に魅せられた人や、
松方に魅せられた人が、
入れ替わり立ち替わりしながら、
「松方コレクション」という壮大な夢を
次の人へバトンとして繋いできた物語を
読むことができます。
今私がアートに触れて感じることと
私がアートリトリートで大切にしている、
頭で見るのではなく、
わからないものはわからないで構わないという
心で見るタブローについても
すごく共感した！！！
わからなくても「これがいいものなら、
買う！」っていう松方コレクションの集め方って、
本当に器を表すことだと思うんだけど、
それって「いい悪い」じゃできないこと。
評価がいいから買う、悪いからいらないとかの
基準だけで買うんじゃない。
自分にはわからない、でもこの人が
ここまでいうなら買う！でも自分は
わかる日が来るかどうかもわからない、っていう
その「全てを受け入れる」
っていうあり方。
それは本当、アートってそのあたりが
わかりやすいよねって思う！
「気持ちいいくらい、さっぱりわからん」って
言葉が作品にも出てくるし、
とにかく松方さんは「わからない」って言葉を
始めの方よく使うけど、
本当そうだよね！！って思うし、
アート見てる人の大半がそう思うアートを
目にしてきたと思う。
でもそれでいいんだよ！！
へー、これが傑作なんだー。
よくわかんないけど。
って思っていいし、
なにこれ！？
私、これ嫌い！
も全然いい！！
それがこの本には、コレクターとして
画商に出向く松方さんが怒り出すという
表現で描かれたりするんだけど、
もうほんっと、そうだよねっ！！！！って
思いながら読みました。
わからなさすぎて、
「なんで今、これ見てるの？私。
時間とお金の無駄じゃない？」
って思うくらい「わけわからん！！」って
思う作品だってある。
アートって本当そういう意味では、
人の心だなぁって思う。
好きとか嫌いを超越して、
「私はこの人のことよく理解できないけど、
まぁみんなに支持されてるなら、それなりに
何があるんだろう。（まぁそれは私が
理解する日があるかどうかわからんけど）」
みたいに思うことあるじゃん！
（え？ない？私めっちゃあるけど笑）
そうかと思えば、
私にとってのリーウファンさんの作品みたく、
これに出会えたこと自体が
ほんっとに最高に奇跡だし、
感謝しかない！！！
ってくらい感動をもたらすこともある。
アートも人も一緒！！
でも人だとつい、誰か今まで出会った人で
似た人を思い出したりして、
見る前から不快になったりするけど、
アートってそれこそ、一期一会っていうか、
前回全く訳わかんなかったのに、
今見ると味わい深いと思ったり、
若い頃好きだったのに、今はさっぱり
響かないってことが、
もっとシンプルに自分に
届いてくる。
その、アートに触れられる機会があるのは、
この松方コレクションを始めとする、
今の美術館を繋いでいる人たちがいて、
その人たちの志があって、
それに賛同した人たちがそこに通うことで、
今も私たちが新しい作品や、何百年も前の作品に
出会うっていう機会をもらえてるんだなぁって
思うと、
本当に最後は涙が溢れた。
（特に日置さん！！！涙）
戦禍からまさしく人生をかけて守った人が、
この物語以外にも色んなところできっと
色んな形でいらっしゃって、そういう方々の
色んな思いがあって、今、恩恵を頂く。
そんなことが、すごくドラマティックに、
そして、引き込まれる物語として
読むことができる1冊。
秋にアートはちょっと苦手だけど、
読書は好き！って方も、
アートが大好きって方も、おすすめな1冊です。
ゆか姐でした。
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●就職氷河期に新卒から半年遅れで建築業界の商社へ入社、勤続20年以上。6年目より女性社員のまとめ役（姐さん）を任命される。その後管理職を経験。
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●20代半ばで結婚するが、2年で夫が家出。その後夫婦生活復活し、現在もパートナーとして結婚生活16年。去年夫に癌が見つかり一年の闘病生活を支える。
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●2020年に予約の取れないカウンセラー根本裕幸さんに師事（お弟子制度3期卒業）
●現在はカウンセリングを主に、毎月1回「心のお稽古部」を開催。
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