(※皆さんも気を付けてね☆)
今日僕らは、
たまには久しぶりに、
自由な神社巡りをしようと思い立ち、
嫁画伯に用意してもらった、
お弁当とおやつだけを持って、
街に出ていた。
気になっている神社があった。
それは、
新宿は歌舞伎町にある、
その名も、
『稲荷鬼王神社』。
この神社。
昨年にも一度来たことがあったのだが、
その時はまだ全然知識もなかったので、
改めて今の段階で、
ここに来たくなった。
この『稲荷鬼王神社』。
カオス(混沌とした)な街、
『日本一の歓楽街』、
新宿 歌舞伎町にあるだけあって、
色々『カオス』なのである。
何がカオスかと言うと…。
まず稲荷『鬼王』神社という、
名前であるにも関わらず、
厳密に言うと、
鬼という『鬼』ではない。
主祭神は、
『鬼王権現(きおうごんげん)』という名前であり、
実はこれは、
『ツクヨミ、オオモノヌシ、アメノタヂカラオ』の、
三柱のユニット名である。
ミュージシャンか(笑)」
あ「(笑)
いや(笑)でもだって、
全然意味不明じゃないですか(笑)
なんでこんなに共通点の無い三柱を総称して、
『鬼王』なんですか(笑)
共通点のないご祭神の神社はいっぱいありますけど、
その中でもここは無さすぎ…(笑)」
ス「まぁ確かに…。
この統一感の無さよ…(笑)」
オオモノヌシ「………」
タヂカラオ「鬼が一概に悪とは限りません。
それに神々の祀り方やご利益というのも、
組み合わせて、
作られることもありますので…(笑)
ちなみに、
我々(鬼王権現)は宝暦2年(1752年)に熊野の地より、
当地の百姓田中清右衛門が、
旅先での病気平癒への感謝から歓請されました」
あ「う~ん…なんだろう…。
月読さんの癒しの力と、
オオモノヌシさんの総合的なエネルギーの向上、
タヂカラオさんの難局を打開する力を信仰して、
病気が治ったりでもしたのかな~…。
そもそも『権現』ってなんじゃい?」
ス「『神号』の一つや。
神や仏が、
『権(仮)の姿で現れる』という意味や。
ちなみにここの神社は、
もっとおもろいことあるで。
見てみ」
あ「?」
ス「ほれ、これ影狼…の仲間」
狛犬じゃなくて、
これ狛狼?(笑)
ここ三峯じゃないのに(笑)」
ス「そもそも三峯自体も、
熊野をも模倣して作られたとも、
言われているからな。
三峯(秩父)も狼の地。
熊野も古代は、実は狼の地よ」
ス「もういっちょあるで。
裏来てみ」
あ「?」
ス「これなんやと思う?」
ス「富士塚や。
(※富士山に模して造営された人工の山や塚)
『富士山』ということは?」
あ「コノハナノサクヤ姫さん?」
ス「んで、後はえびすもおる」
…いざ並んで頂くと…。
益々混沌としていますね…(笑)」
ス「…な(笑)
でもな、
こういうのが実はこの地(新宿)に、
多大なる影響を及ぼしていてな…」
あ「この地って、まさか…(笑)」
ス「そう、その『まさか』(笑)
ここら辺一体にとっての『氏神』は、
ここ稲荷鬼王神社になるわけやろ?
そうなると、
この神社のエネルギーが、
この地一帯の『場作り』にも影響を及ぼす」
あ「月読さんは夜の神さま、
コノハナノサクヤ姫さんの繁栄の力、
オオモノヌシさんやタヂカラオさんのエネルギーや豪快な力、
そしてえびすさんの商売繁盛…。
それが混じりあって、
『日本一の歓楽街』新宿 歌舞伎町が…(笑)」
もちろん近くに神社はあるから、
ここの力が完全に影響を及ぼしているわけではないけど、
何かしらの影響を及ぼしているわな…(笑)
といったように、
実は神社とその土地の、
『場の力』というのは密接に関係している」
あ「でも、それはそうですよね…。
神社は必ず、それを作った人がいる…。
なら、
『こんな場所になってほしいから、この神さまに来てほしい』と思って、
神社を作ることも大いにあるわけですもんね」
ス「そういうこと。
だからもし自分自身が、
引っ越しや家を買う際、
また会社を作る時や事務所を借りる時なんかも、
『氏神はどこになるのか?誰に当たるのか?』、
そんなこともちゃんと考慮に入れた方が良いで」
あ「はぇぇぇ~~。
鬼のことを調べに来たのに、
全然違うことを知ってしまった(笑)」
ス「まぁ意外にみんな、
家を買う時でも方角とかは見ても、
その土地の氏神までは見たりはせんからな。
中々気付きにくいけど、
これ結構大切なことよ」
あ「ちなみにここに、
鬼は本当にいないの?」
ス「おるで。
ほれ、そこ」
どういう状況?」
ス「これは江戸時代に作られた石造の水鉢でな。
しゃがんだ鬼の頭に、
鬼より大きな手水鉢が乗っている。
昔、毎晩この水鉢から
水を浴びるような音がするため、
持ち主が切りつけたところ、
それ以来病気や災難に見舞われて、
それを抑えるために、
神社に奉納したものやねんて。
そんな経緯があるからか、
ちょっと悲しそうな顔してるやろ?」
そうやって聞くと、
ちょっとかわいい(笑)」
ス「まぁそういう経緯もあって、
ここ(稲荷鬼王神社)は、
節分の日は、
『福は内、鬼は内』とする、
優しい神社よ」
あ「それにしてもこうして久しぶりに出てみると、
本当にまだまだ日本の神さま、
日本の神社、
知らないことばっかりです(笑)
大きい神社だけでなく、
こんな特色のある全国の神社とかも、
また巡ってみたいな(笑)」
ス「まぁ神社というのは、
何千年という時の積み重ねの中で、
作り上げられてきた、
人と神が手を携えてきた、
絆の証やからな。
一つ一つをそれぞれが、
学んで感じて、
大切にしていけばいい」