山幸彦「うひょ―!最高―!!マジ最高―!!海の底さいこーう!!!!」
海の世界とはこんなにも幸せな場所なのか!!
しかも、である。
山幸彦は海の神ワタツミの娘 トヨタマ姫を妻に迎え、
毎日続くこの夢のような宴の日々を楽しんだ。
気付けば3年の月日が経っていた。
そんなある日のことである。
山幸彦「はぁ~毎日幸せ、幸せ~~♪
って、何か忘れて、い、る、よ、う、な・・・?」
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
山幸彦「ぬぁあ!?!?!?!?!?!?!?!?」
トヨタマ姫「え!?なに!?なに!?!?」
横で寝ていた妻トヨタマ姫も飛び上がるほどの大声で、
山幸彦は気付いてしまった。
そう…。
自分は何のためにここに来たのか…、
その理由・・・。
山幸彦「わ、す、れ、て、たぁ、たぁ、たぁ、たぁ……」
そう、この男はなぜわざわざ海の底まで来たのか?
自分が無くした兄の釣り針を探しに来たのである。
そのことを忘れて三年間も遊び呆ける。
そんな性格だから、お兄さんも怒ったんだと思いますよ。
ようやく自分が海の底に来た理由を思い出した山幸彦は、
あの兄の怒りを思い出して絶望した。
と同時に、
ただでさえあれだけ怒らせていたものを三年間も放置してしまった今、
一体あの怒りはどうなってしまっているのか…。
そう思えば思うほど、絶望するばかりだった。
まぁ自業自得である。
(この言葉ももう何回目だろう。笑)
※『笑って、泣いて、神話を学ぶ』、日本の国の始まりと神々のルーツを知る史上最古の連載ファンタジー『アウトロー古事記』、第1話目はこちら☆
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