再びの稲佐の浜。
タケミカヅチが戻って来たのは、
一瞬だった。
自分に対処出来ないことが、
息子に何とか出来るわけがないとも思っていたが、
ただ想像以上に早すぎた。
オオクニヌシの焦りは募るばかりだった。
オオクニヌシ「(何か策を、何か策を…。やはり戦うしか…)」
あれほどの地上界の王がうろたえるほどに、
高天原最強の武神の力は、
想像を上回るものだった。
オオクニヌシ「やはり…タケミナカタに…頼るしか…ないか…」
オオクニヌシはコトシロヌシに続いて、
息子タケミナカタを呼び寄せていた。
天上界最強の武神がタケミカヅチなら、
地上界最強の武神は、このタケミナカタ。
ちなみに、
このタケミナカタは、
オオクニヌシが遠く越国にまで愛を求めに行き、
結ばれたヌナカワ姫との子どもである。
タケミナカタ「父上、お待たせ致しました」
タケミナカタがオオクニヌシのもとに到着した。
筋骨隆々。
巨大な岩すらも悠々と持ち上げる怪力が自慢。
性格も好戦的。
しかし、
このタケミナカタでも勝てるかどうかすらわからない。
タケミカヅチはそれほどまでの威圧感を有していた。
とにかく、何とか時間だけでも稼いでほしい。
そう願うオオクニヌシのもとに、
再びタケミカヅチが現れた。
当然以前と同じように、
巨大な雷と神の船を従えての登場だった。
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